【コンゴ民】コンゴ民主共和国でのエムポックス(旧称「サル痘」)研究経過(その2)

日本でこれまで194の症例が報告されているエムポックス(旧称「サル痘」)ですが(2023年8月4日現在)、コンゴ民主共和国(以下、「コンゴ民」)でも2021年12月に感染が拡大し、その後も流行が続いています。ザンビア共和国とコンゴ民で実施中の「アフリカにおけるウイルス性人獣共通感染症の疫学に関する研究プロジェクト」(以下、「プロジェクト」)でも、2022年初頭からエムポックスウイルスの研究に取り組んでいます。

コンゴ民で流行しているエムポックスウイルスはコンゴ盆地型といい、世界に拡がったウイルス(西アフリカ型)よりも致死率が高い事が分かっています。その自然宿主は野生の齧歯類だといわれています。プロジェクトでは2022年11月に、PCR診断の際に用いる陽性対照となる遺伝子を確保し近隣アフリカ諸国へ供給することを視野に、プロジェクト実施機関でもあるコンゴ民の国立生物医学研究所(INRB)と北海道大学が協働で、ヒトの臨床検体からウイルスを分離しました。さらに2023年7月には国立感染症研究所(NIID)の吉河智城先生にも協力していただき、INRBにて髙田礼人教授(北海道大学)とともに、研究を進めました。

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INRBラボで作業をする北海道大学の髙田先生

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INRBラボで作業をする国立感染症研究所の吉河先生

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エムポックスウイルスが増えている様子

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蛍光抗体法で染色されたエムポックスウイルス感染細胞

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INRBにてカンターパートと

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LABOVETにてカウンターパートと

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キンシャサ滞在中に日本から到着した機材の納品確認をする髙田先生

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