(1)当該国における農業セクターの開発実績(現状)と課題
インドネシアでは、近年の経済成長に伴い国民の平均可処分所得が上昇しており、富裕・中間所得層(世帯年間可処分所得5,000ドル以上)の割合は1990年の5.8%から2010年には57.7%に大幅に増加し、2020年には73.5%にまで増加することが予想されている。所得構造の変化に加えて、安全や鮮度を求める消費者の食品嗜好の変化や食の多様化の進行を背景に、食品市場の規模は加工食品・生鮮食品ともに拡大傾向にあり、ハイパーマーケット(注1)やミニマーケット等の小売店の拡大、レストランやファーストフード等の近代的な外食産業の普及が都市部を…