医療者の接遇改善を目指したパイロット研修が行われました(続報)

2018年12月14日

JICAインターンの七松医師により、医療者の接遇改善を目指した研修パッケージが、モンゴル保健省の倫理委員会の協力を得て開発されています(プロジェクトニュース11月8日、11月13日参照)が、12月13、14日に保健省会議室にてパイロット研修が開催されました。

この接遇研修は、保健省の要望を受けて開発が進められています。まず現状調査に始まり、その結果をもとに研修に盛り込むべき内容が協議され、研修が組み立てられていきました。研修開発にあたり、Oyunchimeg医師、Bayarmaa医師、Nyamsuren看護師、Orgiltuya医師たちによりワーキンググループが結成され(図1)、この1か月間、講義資料の作成、ビデオ教材の作成などに精力的に取り組んできました。

今回の研修は、ウランバートル市内の地区病院から40名近い参加者を集め、パイロット研修として実施されました。研修では、まず現状調査をもとに研修すべき内容として抽出された「挨拶」「身だしなみ」「コミュニケーション」「傾聴」「態度」の接遇5原則が紹介され、その後それぞれの5つの項目の要素を講義で学び、さらに実習をすることで現場に応用できるよう工夫がなされていました(図2、3)。

今回の研修後、ワーキンググループのメンバーで再度協議を行い、より良い研修の完成を目指して行動計画を作成する予定にしています。プロジェクトでは、この接遇研修がモンゴル国内の医療者の接遇改善に役立つものになるよう、さらに支援を続ける予定です。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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図1.接遇研修の開発に主に関わったワーキンググループのメンバー(右端:七松医師)

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図2.効果的な笑顔の作り方を学び、自分の笑顔をスマートフォンで撮影し確認する参加者

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図3.身だしなみとおしゃれの違いを学び合う実習での発表の様子