救急診療マニュアルの作成を開始しました

2019年7月24日

日本の国立国際医療研究センター(National Center for Global Health and Medicine:NCGM)から専門家を招き、総合診療研修で利用する救急診療マニュアルの作成を開始しました。

これまでNCGMの協力を得て、総合診療研修で利用される小児科および産婦人科の研修マニュアルの作成に取り組んできました(プロジェクトニュース2019年3月8日、6月28日参照)。いずれもオルホン県地域診断治療センターの専門家たちが中心となり、日本から来訪した専門家たちと協力して作成しました。完成したマニュアルは、モンゴル保健省から承認を受け、総合診療の研修を受ける研修医たちの補助教材として利用されています。

NCGMの支援を得て、今回は寺山医師(NCGM外科)が来てくださり、ウランバートル市内で総合診療研修を提供しているチンギルテイ地区病院の医師たちと、救急診療に利用できるマニュアルの作成に取り組む予定です。病院内の救急科、外科、集中治療科、小児科の医師たちからなるワーキンググループが作られ、7月23日にキックオフミーティングが開かれました(写真1)。チンギルテイ地区病院の医師たちにとっては、初めての取り組みですが、研修医たちのために良いものを作るため、早速熱心に議論を始めていました(写真2)。

今後約1か月間かけて作業に取り組む予定です。最終的にはチンギルテイ地区病院の医師たちだけでなく、オルホン県地域診断治療センターの医師たちやモンゴル国内の救急専門医たちとも協力し、研修医たちにとって最善の教材ができるよう、尽力したいと考えています。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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写真1. キックオフミーティングにおいて、今後の活動方針などを共有する寺山医師

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写真2. ワーキンググループのメンバーたちは、3つのグループに分かれ、早速今後の活動内容について議論を始めました