チンゲルテイ地区病院で総合診療研修2期生の研修開始式が開かれました

2019年11月29日

11月22日、ウランバートル市内チンゲルテイ地区病院で、総合診療研修2期生を迎えて研修開始式が開催されました。昨年10月に、オルホン県地域診断治療センターと並んでモンゴルで初めての総合診療研修が開始され(プロジェクトニュース2019年4月10日参照)、今年9月には15名の研修医が研修を修了しチンゲルテイ地区病院を巣立っていきました(プロジェクトニュース2019年9月13日参照)。今年は17名の研修医を迎え、すでに10月より研修はスタートしていましたが、この日、正式に開始式を開催することとなりました。

セレモニーの冒頭、Lkagva院長は新人研修医に対し、「これから医師として『患者さんを大切に思う心』を大切にしていきなさい、『心』があれば医師として成長していけるものです。そして、医師とは常に勉強を続けるものです。しっかり勉強をして下さい」、と医師としての基本姿勢の重要性を挨拶の言葉に添えて述べられました。

続いて保健開発センター(CHD)人材政策調整部のSevjit部長は、チンゲルテイ地区病院はモンゴルにおける総合診療研修をリードする病院であること、またここで研修を受けることのできる研修医たちは、JICAプロジェクトの支援も受けて育成された質の高い指導医の元で研修ができ大変幸運であると、研修医への期待の気持ちを込め、挨拶されました。

プロジェクトから出席した大熊調整員は、チンゲルテイ地区病院が、先駆者として驕ることなく1年1年を丁寧に積み上げ、モンゴルの総合診療研修の発展に貢献していかれることに期待する旨、挨拶しました。

開会式の最後には、新人研修医全員の担当指導医(メンター)の発表も行われました。研修医たちは、1年間に亘る総合診療研修のプログラムを通じて、メンターから多くのことを学んでいきます。そしてメンターも、若手医師の育成に主体的に関わることを通し、指導医として成長していくことが期待されます。

プロジェクトのモデルサイトであるチンギルテイ地区病院で行われる総合診療研修が、モンゴルの他施設のモデル研修となるよう、プロジェクト終了後のことをも意識し、これからも指導医や研修医たちを支援してまいります。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修プロジェクト
業務調整員 大熊 浩

【画像】Lkhagva病院長はじめ指導医、研修医、保健省関係者との集合写真