救急医療における超音波検査をテーマにライブセミナーが実施されました

2019年12月6日

11月5日午後、保健省会議室にて救急医療における超音波検査をテーマにライブセミナーが実施されました。この研修は、日本の厚生労働省の展開推進事業として行われているものですが、地域の医師の救急診療における能力向上を目的とした本研修は、本プロジェクトの活動方針と一致するため、側面から支援をしているものです(プロジェクトニュース2019年6月28日、9月30日参照)。

今回は、今年春に日本の大使館を通じて無償供与された超音波機器を活用したライブセミナーが実施されました。供与された機器が適切に、かつ効果的に活用されるためには、その適応を正しくしり、操作方法や画像の解読なども知る必要があります。

ライブセミナーでは、日本での研修などを通じて救急医療における超音波検査の能力向上を図ってきたモンゴルの救急医たちが、ボランティアの被験者に対して超音波検査を実演しました。その超音波機器を扱う手元をビデオカメラで映し出すことで操作方法を聴衆に見せ、同時に描出される画像も聴衆に見せることで、リアルタイムで画像の出し方を学ぶことができるよう工夫されていました。

ライブセミナーには、ウランバートル市内の医療者が130名以上集まりました。まだモンゴルの救急医療の現場では、十分超音波検査が活用されていないようで、参加者はメモを取りながら、熱心にライブセミナーに参加していました。

挨拶に立った保健開発センターのSvjit部長からは、今後この研修が成果を上げるようであれば、研修が継続して実施できるよう保健開発センターからも支援を考えたいと述べられました。また日本大使館の釜谷医務官からは、日本から無償で供与された超音波機器が、よりモンゴゴルの医療現場で活用されることに対する期待の言葉が述べられました。

今後、この研修がさらに広く実施され、モンゴルの地域の救急医療の質が向上するよう、プロジェクトでも継続して支援をしたいと考えています。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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日本大使館の釜谷医務官(右)から、研修に対する期待を込めた挨拶をいただきました

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操作する医師の手元と描出される画像を同時に見せることで、効果的に聴衆が学ぶことができるよう工夫されていました。

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130以上の参加者はメモを取りながら熱心にセミナーに聞き入っていました

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セミナーを実行した救急医たち(日本から技術指導のため来訪した廣瀬医師は右から2人目)