パラグアイでは、1990年代初頭に小規模農家の貴重な現金収入源であった綿花の栽培が、価格低下などの影響を受けて急激に減少した。そのような中、綿花に代わる小規模農家の換金作物としてゴマが着目され、エスコバ種がその中で選定された。日本市場で高い評価を受けたパラグアイ産ゴマの日本向け輸出は2000年以降急激に拡大し、2008年にはパラグアイは日本市場向けゴマの最大の輸出国となった。そのような中、対日ゴマ輸出が着実に伸び続けていた2008年に、日本での輸入時検査においてパラグアイ産ゴマから日本の基準値を超える残留農薬が検出されるという問題が発生した。以降、散発的に残留農薬が検出される状況となり、対象国…