田中理事長がベトナム ホーチミン市を訪問

−メコン地域の発展にむけて着実な支援を継続−

2014年2月28日

田中明彦JICA理事長は、2月24日から26日にかけて、ベトナム国ホーチミン市を訪問し、レ・ホアン・クアン・ホーチミン市人民委員長と会談するとともに、ODA案件の視察などを行いました。

クアン・ホーチミン市人民委員長(右)との面談を終えて

1)ホーチミン市人民委員長との会談では、日越両国は地域的課題を共有し、経済的に補完関係にある重要なパートナーであることを再確認しました。また今回の訪問を通じて、成長著しいホーチミン市の発展に、日本からの支援が有効に活用されていることを確認しました。同人民委員長からは、これまでのJICAの協力に対する感謝の意が表されるとともに、今後、日本のODAに期待する分野として、これまでの運輸インフラや環境事業に加え、中小企業支援や裾野産業育成への言及がなされました。

チョーライ病院長(右)と日本のODAを記念するプレートの前で

2)田中理事長は、その後、日本が長年協力してきたチョーライ病院を視察。同病院が、南部地域の拠点病院として、住民から高い信頼を得ており、今では来訪患者数が病院の受入れ能力を超えるほどに、大きな役割を果たしていることを確認しました。

3)また、運輸インフラ分野の協力に関しては、日本の技術を生かして建設され、ベトナム初かつ東南アジア最長(1,490m)の沈埋トンネルを誇るサイゴン東西ハイウェイ、そして、アジア開発銀行との協調融資で建設され、先日暫定開通した南北高速道路(ホーチミン−ゾーザイ間)をそれぞれ実走し、日本の協力が、南部地域の人的、物的交流の促進に貢献している状況を確認しました。さらに、ホーチミン市都市鉄道建設事業(ベンタイン−スオイティエン間(1号線))の工事現場の視察を行いました。

4)2月26日には、南部経済回廊(ベトナム南部・カンボジア・タイのバンコクをつなぐ経済回廊、JICAも支援)を使って、ホーチミン市からカンボジアの首都プノンペンまで陸路移動し、メコン地域の動脈として地域の経済成長を支える運輸交通インフラの状況を確認しました。