【教師海外研修 事前研修】ナミビアで学ぶために今からできること

2023.07.05

2023年6月24日(土)、25日(日)の2日間、教師海外研修の事前研修を行いました。コロナ禍を経て4年ぶりに再開した今年度はJICA中国・四国の合同チームでナミビアを訪問することになり、中国4県から6名、四国3県から4名、計10名の先生方が事前研修の会場である岡山に集まりました。
校種や地域、担当教科など幅広く多様な先生方がご参加下さいましたが、ナミビア訪問は全員初めて。まずは、自己紹介で各自の本研修に参加した目的や意気込みを語ってもらいました。

訪問国への理解を深めるため、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科の高田明教授をお招きし、ナミビアの地形や自然、地域によって異なる歴史や多民族国家であるナミビアの少数民族を取り巻く背景や課題など、様々な視点からご講義を頂きました。ナミビアは独立後、民主化や経済発展が他のアフリカ諸国よりもスムーズに進んでいると言われ、「ジェンダー・ギャップ指数」も世界8位と先進的です。しかし、その理由や民族性についても伺うことで、データだけでは見えにくい現状にも触れることができました。ナミビアの基礎知識はもちろん、多角的な視点を持って学ぶことの重要性も教えて頂きました。
また、JICAナミビア支所ともオンラインでつながり、現地の最新事情や安全情報、渡航時の注意事項などを聞きました。服装や持ち物を具体的に確認することで現地のイメージがわき、参加の先生方は8月の渡航がますます楽しみになったようでした。

高田明先生のご講義

日本の子どもと世界をつなぐため、先生ができること

2日目のプログラムには、2019年度教師海外研修に参加された香川県坂出市立林田小学校の関悠夏先生にお越しいただきました。事前研修で感じたこと、その後渡航までに準備したこと、年齢や教員経験も異なる先生方とのチームの中で自分の役割を見つけて動いたこと、チームだからこそできた学びや気づきについて話してくれました。また、現地での訪問先で抱いた自分自身の葛藤や、その想いを全員で共有することができた現地研修で行うふり返りの貴重さも率直にお話くださいました。「自分の得意な分野で準備する、自分のための準備はみんなの準備!」の言葉を聞き、その想いが沢山つまった関先生オリジナルの教師海外研修ノートを見ながら、参加の先生方は出発までの準備や現地での過ごし方に思いを巡らせたようでした。

教師海外研修アドバイザーとして現地にもご同行頂く山中信幸先生は、2日間にわたり講義とワークショップをご担当下さいました。開発教育の成り立ちや定義と特長、人権教育や平和学とのつながりについてもご講義頂きました。私たちの身近な衣服をテーマにしたワークショップを通じて、教材、授業づくりにつながるヒントを与えて頂き、山中先生ご自身が教師海外研修に参加された際に経験した、現地訪問先での留意点、教材化する写真の撮り方など、具体的なアドバイスも下さいました。

たくさんの情報がつまった2日間の研修は先生方にとって大変だったと思いますが、一人一人が熱心に積極的に参加して下さり、とても有意義な時間となりました。
次回先生方とお会いするのは8月7日(月)、ナミビア出発当日になります。それまで各訪問先で何を見てどんなことを知りたいか、それが帰国後の授業実践にどうつながるか、児童生徒に何を伝えたいのか、を問い続けてもらい、10日間のナミビア海外研修へ赴きます。

2019年度教師海外研修参加の関悠夏先生

山中信幸先生のワークショップ

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