【COP28サイドイベント】Synergistic Approach for Environmental Sustainability and Just Transition: A Follow-up to Think-7 Summit 2023

掲載日:2024.01.15

イベント |

報告者

三戸森宏治
サステナ室/地球環境部
副室長

概要

開催日: 12月2日
主催: UNU IAS (パネリストとしての登壇依頼)
会場名(パビリオン名):SDG Pavilion

登壇者

Dr. Edeltraud Guenther
UNU Institute for Integrated Management of Material Fluxes and of Resources (UNU-FLORES)
Director

H.E. Dr. Alue Dohong
Environment and Forestry Ministry of Environment and Forestry, Republic of Indonesia
Vice Minister

Dr. Minoru Takada
UN Department of Economic and Social Affairs: Update the Climate Change and SDGs Synergy Conference process
Team Leader

Dr. Fatima Denton
Director
UNU Institute for Natural Resources in Africa (UNU-INRA)

三戸森宏治
サステナ室/地球環境部
副室長

Dr. Akio Takemoto
United Nations University Institute for the Advanced Study of Sustainability (UNU-IAS)
Head of Programme and Administration

背景・目的

「気候変動対策と持続可能な開発のシナジー:公正な移行への貢献」をテーマとしたサイドイベント。2023年4月に開催されたThink7サミットにおける成果を踏まえ、政策の一貫性を確保するための実務的なアプローチについて、政府、国連機関、市民セクター、シンクタンク等の参加者が、特にエネルギーと食料システムについて議論。

内容

UNU-IAS竹本明生プログラムヘッドから、Think7 Japanサミットにおける成果を共有し、急速なエネルギーの移行による社会の変容がもたらしうる脆弱性の拡大と格差の固定化が主要課題と説明。その後のパネルディスカッションでは、アフリカ、アジアおよび欧州の知見や、様々なセクターにおけるSDGsの社会的要因の相互関連について紹介。JICAからは、気候とSDGsのシナジーを促進するJICAの取り組みを紹介し、開発における気候変動レジリエンスを強化しSDGsの先を見据えることの必要性を強調した。気候変動と持続的開発のシナジーを目指すことの重要性については多くのパネリストが重要を共有。シナジーについてエビデンスとなる科学的研究の重要性などが指摘された。

気候変動と持続的開発のシナジーを目指すことの重要性については多くの参加者が同意。アフリカ等の状況からはシナジーを目指す前に喫緊の開発課題がある場合が多くあり、気候変動対策を取り込むためには、その必要性を科学ベースで説明できることが重要であること等が議論された。2030年のSDGs年限を迎えるため、今後の議論に向けてインプットが期待されるなどの意見が出た。JICAからは、開発途上国の移行に向けては気候変動と持続的な開発のシナジーを目指すことに同意することを説明。シナジーの最大化に加えて、トレードオフの最小化や生物多様性への配慮も同時に行うことが必要であり、その相関を整理したマトリックスを作成したことを紹介。フィリピンでは防災支援を包括的に行ったことにより、近年の台風等の災害での被害を大幅に減少させることが出来ていることを紹介。また、UNU・IASに対してはシナジーの科学的評価指標を示すことは開発援助機関にとっては有益であることをコメントした。