2003年 アルジェリア地震

トルコの救助チームと合同で人命救助に成功

2003年5月21日、日本から遠く離れたアフリカの国・アルジェリアで、2200人あまりが亡くなる大地震が発生しました。この大災害に対し、日本は国際緊急援助隊の救助チーム61人、医療チーム22人、そして専門家チーム7人を派遣。合計90人の派遣は、1987年の「国際緊急援助隊の派遣に関する法律」施行以来、3番目の大規模なものでした。

現地時間5月23日深夜(日本時間24日)、救助チームは倒壊したホテルのがれきの下から、ホテル従業員の行方不明者を全員救出し、うち1名は生存が確認されました。この救助活動はトルコの国際緊急援助隊と合同で実施。偶然トルコチームの中に、以前JICAの研修員として大阪消防局で研修を受けた隊員がおり、現場で合同作業が決まったのです。

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生存者救出の瞬間

日本の救助チームの活動は、アルジェリア政府と捜索・救助活動を行ったホテルから高く評価され、内外のマスコミでも紹介されました。

また医療チームは、献身的な医療サービス、しっかりした組織体制、医療だけでなく清掃活動にまで率先して取り組み、現地で高く評価されました。

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初の救助犬派遣

初の救助犬派遣専門家チームは、アルジェリア政府の震災対策本部、住宅省、公共事業省に協力しつつ、建造物の耐震診断、倒壊をまぬがれた建築物の補強方法、社会インフラの復興計画策定、都市復興に必要な行政の取り組みなどに関して、技術的な助言を提供し、アルジェリア政府に対して報告書を提出しました。

これに対して住宅省大臣が専門家チームに面会を希望し、アドバイスを求めるなど、アルジェリア政府が高い関心を示すとともに、専門家チームの活動は、現地新聞などで高く評価されました。

日本の対応:
  • 救助チーム:
    1陣(18名):5月22日〜5月29日
    2陣(43名+救助犬2頭):5月23日〜5月29日
  • 医療チーム:22名
    5月25日〜6月7日
  • 専門家チーム:7名
    6月12日〜6月19日