【フィジー】MDAに向けた実施協力機関の協議の継続と独立記念日

2021年11月8日

フィジーでは新型コロナウイルス感染症拡大の影響により対象地域のフィラリア伝播抑制を目的とした集団投薬(MDA:Mass Drug Administration)(注1)やフィラリア伝播抑制の把握を目的とした調査(TAS:Transmission Assessment Survey)(注2)は延期となっていますが、実施に向け協力機関と協議を継続しています。

フィジー政府の努力により、21年11月現在、新型コロナワクチンの2回目接種率は接種対象の8割を超えましたが、新型コロナウイルス感染症の影響によるフィジー国内での移動制限により、MDAやTASの活動時期については決定できない状況です。その間もフィラリア対策プロジェクトでは継続して関係者間で活動に関する会議を行っています。10月には保健省フィラリア対策ユニット、WHO、JICA専門家など、実施協力機関の責任者の参加のもと、フィジー北部でのMDA実施に向けた会議を開催しました。

今後も引き続きMDAやTASの実施に向けて関係機関と協議を重ね、フィラリア制圧を目指して尽力します。

【画像】北部MDA実施に向け協議を行う各実施協力機関の責任者

また、10月10日はフィジーの51回目の独立記念日でした。フィラリア対策ユニットは保健省・顧みられない熱帯病部署に所属しており、同部署は感染症対策、感染症サーベイランス等を担当する保健省フィジー疾病対策センター(Fiji Center for Disease Control)内に設置されています。JICA専門家を含めた同センターの全スタッフがフィジー国旗と同色のシャツを新調し、ソーシャルディスタンスを守りながら独立記念日をお祝いしました。新型コロナウイルス感染症対応で業務負担が大きい部署もあるため、独立記念日を機にスタッフ同士で励まし合い、お互いの士気を高めていました。

【画像】左よりプロジェクト専門家、フィラリア対策ユニットコーディネーター、フィラリア対策ユニットアシスタント

(注1)MDAは1年ごとに合計2回実施します。
(注2)MDAの適正完了後、2年ごとに計3回実施します。TASの結果、有病率がWHOによって推奨された基準を満たしていない場合、再度MDAの実施が必要となります。連続した全3回のTASにおいて基準を満たすことが、フィラリア制圧の必要条件です。