小学校教員養成校(PTI)算数・理科教官研修1日目

2011年2月27日

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JSPの活動の成果と今後の課題について理解を深める理科教官

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個々の教授・学習経験を共有・議論する算数教官

2月6日から国立初等教育アカデミー(NAPE)で実施している標記研修の第3バッチ(2月27日〜3月3日)の様子を5回に分けて報告します。

本研修は、2010年11月に開始された本案件の目指すところを共有し、かつ授業観察や授業案の作成、実践授業を交えてPlan-Do-Seeの考え方を深めることを主な目的としています。

開会式では数学教育担当の高橋専門家から、このプロジェクトでは全国の小学校教員養成校(PTI)から小学校に授業改善の動きを広げていくこと、そこではPTIの役割が非常に重要であることが強調され、NAPEの副所長からはこのプロジェクトに対する高い評価と謝意、そして参加者に対しては期待と激励の言葉がおくられました。

その後、本案件フェーズ1の振り返りを行い、フェーズ2の活動の概要と狙いが伝えられました。参加者からは特にスタディグループ活動(SGA)やスタディワークショップ(SW)、授業研究会(LessonStudy)、教育パッケージ(TP)の有用性が語られ、PTIに派遣されている青年海外協力隊(JOCV)の活動の影響が伺える発言が印象的でした。

また、参加者自身の算数・理科学習経験や、教員・教官としての授業経験を基に、自らの学びと教えの強みと弱みについて考え、どのように教授方法を改善していくかを考えました。教師の数や授業改善にかける事ができる時間が少ないと言った発言もありましたが、以前と比べて教具を使用するようになった、生徒主体の授業や楽しい授業を意識するようになった、『What』という質問から、『Why』と問う質問が増えたといった意見も出されており、授業参観や教具の使用を実践したことによる、プラスの効果にも触れられていました。

最後に、このフェーズで普及を狙っている授業研究会について、Plan-Do-Seeの流れを共有、確認しました。初日の研修からは、本プログラムとどれだけ長く関わっているかによる違いはあるものの、各々が本案件から少なからぬ影響を感じている様子が伺えました。

文責:インターン 広島大学 河原 太郎