税務大学校短期専門家による税務職員向け確定申告事務運営セミナーを実施

2017年9月27日

2017年9月26、27日、国税庁税務大学校より井上専門家、岩崎専門家を招いて、GDT及び税務署職員100名を対象にした確定申告事務運営セミナーを実施しました。

セミナー初日は、まず岩崎専門家より国税庁の組織概要と所得税事務運営の概要の講義があり、納税者が青色申告を行うよう税務行政体制の説明がありました。次に武藤チーフアドバイザーより、日本とカンボジアの違いを明確に理解してもらうため、日本の個人所得税と法人税の違いや税収構造、カンボジアと日本の税務行政の相違について、比較制度論の観点より説明がありました。最後に井上専門家からは個人課税事務運営の講義があり、申告事務に関する年間スケジュールや申告書の管理方法、また申告書提出を促す教育・広報体制の説明と納税者への記帳指導制度と協力組織の説明がありました。

2日目はGDT及び税務署職員間のディスカッションを行いました。井上専門家、岩崎専門家の講義から得られた知見を基に、現在のカンボジアの申告事務をどう改善するかグループワークでディスカッションを行ないました。1.納税者登録に向けた取り組み、2.月次申告に向けた取り組み、3.年次申告に向けた取り組み、4.記帳のための取り組み、5.広報・租税教育方針、6.相談体制の構築、7.納税者管理と調査選定についてディスカッションを行いましたが、どのグループも真剣に話し合い、改善策を考えていました。2日間という短い期間ではありましたが、単に講義を受けるだけでなく、自ら改善策をアウトプットする作業もあり、非常に内容の濃いセミナーで、受講者からはもっとこういった機会を増やしてほしいというリクエストが殺到しました。

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確定申告の広報について説明する岩崎短期専門家

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税収構造について説明する武藤チーフアドバイザー

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確定申告事務運営について講義をする井上短期専門家

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グループディスカッションの様子

【画像】セミナー終了後の全体写真