梶先生(東京工業大学)のE-JUST訪問

2014年3月12日

E-JUSTの経営工学専攻を支援する東京工業大学から、梶雅範先生が訪問され、2014年3月9日から3月12日まで「GIE2(Global Industrial Engineering 2)」における「科学・技術史」の講義が行われました。「GIE2」は、エジプト人学生に「日本の経営工学」を知ってもらうことを目的に、東工大から毎年異なる派遣教員を複数人招聘し、個々の教員が担当する経営工学の基礎分野について広く講義を行うものです。
梶先生は、東工大経営工学専攻の「技術構造分析講座」において「科学社会連関分析」をご専門とし、科学発展の構造を歴史的に研究しています。今回の講義では、18世紀以降の日本の科学技術発展の軌跡を中心に、東工大の歴史や近年の原子力利用の問題など、多様なケーススタディを交えて、科学技術と社会との歴史的関係について解説を行いました。また、講義の最後には、参加学生によるエジプトの科学技術・教育の歴史の紹介が行われました。
日本の科学技術の発展の歴史に対するE-JUST学生の興味は非常に高く、積極的な授業への参加が見られました。日本の科学技術発展の歴史に触れることで、自国の歴史や科学技術に対する考え方において、学生は新たな示唆が得られたのではないかと思われます。

梶先生の講義分野は「科学・技術史」であり、E-JUST学生の専門分野と直接的にかかわるものではありません。しかし、科学技術による環境破壊や科学技術の軍事利用など、昨今の科学技術と社会の在り方は、エジプトにおいても大いに問題となっています。科学技術とその発達を社会の中で捉えることの重要性を教える本講義は、エジプトの将来を背負って立つE-JUST学生にこそ深く理解して欲しい分野であると思います。(報告:藤)

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学生によるエジプトの歴史的教育システム紹介

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梶先生と学生による議論の様子

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梶先生の講義の様子(解説)

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梶先生の講義の様子(講義)