卒業式レポート

2017年2月28日

2017年2月は東ショワ県でたくさんの卒業式が行われました。今回はそんな卒業式の様子についてお伝えします。
卒業式までの活動の道のりや卒業生インタビューについては、バックナンバーをご覧ください。

今回、FFS卒業式が行われたのは東ショワ県のリベンチュカラ郡とアダマ郡。リベンチュカラ郡では14のFFSから合計211名、アダマ郡では2つのFFSから合計39名、総勢250名の卒業生が誕生しました。その中からピックアップしてお伝えするのはリベンチュカラ郡のアドゥララという街で行われた卒業式。8つのFFSの合同卒業式の様子をプログラムに沿ってご紹介します。

プログラム1)開会式

開会式は、宗教指導者によるお祈りからスタートし、村長や年長者たちからの挨拶を経て、郡のトップにあたる郡長からスピーチが行われました。

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スピーチを行う群長

プログラム2)FFS活動結果発表

開会式後は活動がうまくいったFFSを代表し、1つFFSグループの活動分析発表がありました。
グループがどのような作物を選択し、どのような比較試験を行ったのか、その結果、生育や収穫量がどう違ったのか、それぞれに対してかけたコストと収益、長所と短所についてなどが発表されていました。

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発表に真剣に耳を傾ける卒業生とゲスト達

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発表を行う男性メンバー、写真には写っていませんが女性メンバーも発表していました

発表後の質疑応答では、発表者に対して、FFSメンバーや郡農業局職員、コミュニティメンバー達から次々と質問が浴びせられましたが、どの質問に対しても自信をもって受け答えする姿からは、彼がFFS活動を通じて多くのことを学んだ様子が伺えました。

3)グループダイナミクス

FFS活動では各プロセスで、視覚ツールやアイスブレーキング、グループダイナミクスといった様々な参加型手法を用いて、FFSへの関心を引き出す仕組みをメンバーが学んでいます。今回の卒業式では、その中の一つであるグループダイナミクス(息抜きやグループ強化、問題解決のため時間)が取り入れられていました。発表が終わり、参加者たちの集中力も切れかけたタイミングで上手にグループダイナミクスを取り入れ、次のプログラム前に参加者たちをリフレッシュさせることが目的です。今回は女性メンバー2人が歌と踊りを披露していました。

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歌と踊りで会場を盛り上げる女性メンバーと笑みがこぼれる参加者たち

活動結果発表でもグループダイナミクスでも、女性たちが男性に負けないくらいに、生き生きと発表していましたが、これもFFS活動を通じて変わったことの一つです。エチオピアでは文化社会的背景から、女性が大勢の前で意見を言ったり、発表を行ったりすることはあまりありません。またそのような機会があっても自信がなく遠慮することが一般的です。FFSに参加した女性達は、活動を通じて自信をつけ、人前でも臆することなく発表ができるようになりました。

4)卒業証書授与

最後はいよいよ、お待ちかねの卒業証書授与です。開会式でスピーチを行った郡長と郡農業局長からFFSメンバーの一人ひとりに卒業証書が手渡されました。

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卒業証書を手に盛り上がるメンバー

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卒業証書授与風景

卒業式の最後には、参加者全員にエチオピアの伝統食であるインジェラ(テフという穀物から作られたクレープのような食べ物)が振舞われ、皆で舌鼓を打ちました。

卒業生たちの今後の活躍が楽しみです。

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昼食に舌鼓

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卒業生集合写真