スラバヤでのソルガム試験栽培及びペレットの試作

2019年8月2日

2019年8月1日から2日にかけて、本プロジェクト研究代表者である京都大学生存圏研究所の梅澤俊明教授と同研究所梅村研二准教授に、現地カウンターパートのプロジェクトマネージャーであるインドネシア科学院(LIPI)バイオロジー研究所のProf. I Made Sudianaが同行して、スラバヤへの出張を行った。

今回の出張の目的は、本プロジェクトの研究対象であるソルガムの試験栽培及びペレットの試作にご協力頂いているスラバヤ近郊グレシックの木質ペレット生産工場を訪問し、5月に播種したソルガムの栽培状況を確認することと、収穫後のデータ収集及び更なる試験栽培について協議を行うことである。5月から10月にかけてインドネシアは乾季となり、グレシックの試験栽培地でも数か月間、雨がほとんど降らない天候であったが、ソルガムは順調に生育しており、乾燥した熱帯荒廃草原への植生に適応した植物であることが改めて確認できた。
先行して栽培、収穫を行ったソルガムに関しては、協力企業側でペレットを試作し、二酸化炭素排出量及び技術経済性分析に必要なデータを収集、これをご提供頂いた。さらに多様なデータを収集するために、場所を拡大して試験栽培を継続する方向である。これらの活動を通して、ソルガム等のイネ科植物の残渣粉末(バガス)を原料とした環境負荷の少ない木質成形体生産に関し、日尼両者による共同研究の一層の進展が期待される。

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収穫前にソルガム生育状況を確認

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ソルガムペレットの試作品