チンゲルテイ地区病院(ウランバートル市)に研修用機材が供与されました

2019年10月2日

プロジェクトは先月、本プロジェクトのモデルサイトであるチンゲルテイ地区病院(ウンランバートル市)に、デスクトップコンピュータとカラープリンター、そして10月4日、心肺蘇生の練習用マネキンのセット(成人・小児・乳児の3種)と気管挿菅シミュレーター(成人)を供与しました。同病院は、今年3月よりプロジェクトの支援対象病院として、共に活動をしていくこととなった施設です(プロジェクトニュース2019年4月10日参照)。

このチンゲルテイ地区病院は、オルホン県地域診断治療センターとともに、モンゴルで初めての総合診療研修を行う病院として研修医の指導をしてきました。総合診療研修では、一次救命処置(BLS)や気道管理等の手技の習得が求められており、今回これら実習用資機材の導入により、さらに質の高い研修の実施が可能となります。また、コンピュータやプリンターは研修のテキスト作りや研修医たちの医学情報の収集に大いに活用されることでしょう。

今回の機材供与にあたり、同病院のTs.Lkhagva院長からは、JICAへの感謝の言葉とともに、総合診療研修を他に先駆けて行っているチンゲルテイ地区病院の重要度が増していることについて言及があり、プロジェクトとも引き続き連携して、より良い研修を提供していくことに対する決意が述べられました。

同病院では、今年7月に寺山医師が支援し、同病院の医師たちと救急医療マニュアル作りにも取り組みました(プロジェクトニュース2019年7月24日参照)。モンゴル国において、このチンンゲルテイ地区病院は総合診療研修だけでなく、その他の分野においても、活動の成果をモンゴル国内に広めていく任務を担う重要な病院です。プロジェクトは、今後も同病院への技術協力を通じて、支援を続けていきます。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
業務調整員 大熊 浩

【画像】

今回供与した機材(心肺蘇生の練習用マネキン)の一部とともに 左からJavkhaa研修部長、井上チーフアドバイザー、Ts.Lkhagva病院長、大熊調整員