短期専門家(CNS/ATMマスタープラン策定)派遣(空域設計)

2015年9月3日

本プロジェクトの活動の一つである、衛星技術を使用した次世代航空保安システム(Communication, Navigation and Surveillance / Air Traffic Management(CNS/ATM)system)の導入計画を策定する「CNS/ATMマスタープラン策定」支援の短期専門家として、2015年8月16日から8月21日まで国土交通省 航空局 空域調整整備室の洲之内氏が派遣されました。DCAが作成した空域設計に係る長期CNS/ATMマスタープランを確認し、問題点の抽出と助言、早急な対応が必要な課題への提言をするための短期専門家です。

洲之内専門家は、ヤンゴン空港やヤンゴンArea Control Center(ACC)において、航空管制官の作業負荷の状況、ヤンゴン空港のAeronautical Information Services(AIS)のシステムや処理内容について調査しました。

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ACCで調査する洲之内短期専門家

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タワーで調査する洲之内短期専門家

洲之内専門家は、これまでにDCAが作成した空域再編に関するCNS/ATMマスタープランを確認し、Area Control Center(ACC)や空域再編、Airport Collaborative Decision Making(CDM)について、羽田空港・関西空港の事例も活用しながら説明、助言を行いました。今後予定されているヤンゴン空港やマンダレー空港のTerminal Control Area(TMA)の再編やDCAが計画している4セクター化等に活かされます。

また、洲之内専門家は、ヤンゴンFlight Information Region(FIR)内の空域再編に係るワークショップを開催しました。管制官の業務負荷削減に向けて、セクター分割による取扱い交通量削減の有効性に加えて、航空路の増設やTMAの設置においても、それらを効果的に行うことが負荷軽減につながることを提言し、タスクフォースメンバーと協議しました。

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タスクフォースメンバー等に対しワークショップを行う洲之内短期専門家

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タスクフォースメンバー等に対しワークショップを行う洲之内短期専門家

最終日にはこれまで行ったワークショップや協議の内容に基づき、評価会の資料を作成し、DCAと当方の相互で確認しました。
今回の協議内容を踏まえて、今後はヒューマンエラー発生確率低減に向けて、管制官の作業負荷削減を的とした空域再編のなどの具体的な手法について、活発な議論や活動が期待されます。