プロジェクト活動がNHKワールドで放送されました!

2018年5月21日

日本時間の2018年5月18日(金)1)8:30~ 2)14:30~ 3)21:30~ 4)26:30~に、プロジェクトの活動がNHKワールドでテレビ放送されました。5月21日より、日本国際放送のウェブサイトでも公開される予定です。ペルーの熱帯雨林を上空から撮影した迫力の映像も堪能できるので、見逃した方は、ぜひご覧ください!

NHKで紹介されたプロジェクト活動は、森林減少の早期警報システムの強化に関連するものです。

2015年にパリで開催された第21回国連気候変動枠組条約(UNFCCC)締約国会議(COP 21)において、ペルーは2030年までに森林減少をゼロにすると宣言しました。ここ10年ぐらいのあいだ、年平均15万ヘクタールぐらいの森林が毎年消失し(東京23区の面積の倍以上)、年々それが加速傾向にある現状を考えると、大変意欲的な目標です。

【画像】過去の森林減少の棒グラフ
Fuente: Programa Nacional de Conservación de Bosques y Mitigación del Cambio Climático

それを達成するためには、違法な森林行為を取り締まる必要があります。ところが、森林減少は各地に分散しており、取り締まりは容易ではありません。そこで、森林減少の検知に衛星技術を活用し、森林減少を早期に発見して、ピンポイントで現場に行き、効率的に対処する「早期警報システム」が有用となります。

プロジェクトでは、より解像度の高い無償の衛星データと、無償の画像解析ツール・ソフトウェアを用いて、ペルーの既存の早期警報の改善を支援しています。また、重たいデータをダウンロードしないで、クラウド上でデータ解析する技術の開発などを進めています。資金に限りがあり、ネットへのアクセスも良くないペルーのユーザーを意識した技術開発と能力強化を支援しており、関係者から大きな期待が寄せられています。

また、JICAとJAXA(宇宙航空研究開発機構)が共同で「JICA-JAXA熱帯林早期警戒システム(通称:JJ-FAST)」を開発しています。
システムの詳細はこちらをご覧ください。

このシステムでは、日本の衛星「だいち2号」に掲載のレーダー画像を用いて、雲の影響を受けずに森林の変化を検出ことが出来ます。プロジェクトでは、現地調査を実施して結果をフィードバックし、JJ-FASTの開発に寄与しています。NHKで取り上げられたのは、まさにこの活動です。プロジェクトでは、ペルーでJJ-FASTの広報・普及活動を行ったり、カウンターパートを日本で行われるJJ-FAST研修に派遣支援したりしています。

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NHKの取材の様子

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カウンターパートに対するJJ-FASTに関する研修の様子

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JJ-FASTの精度検証のための現地調査の様子