JICA新人職員からみたCDCDプロジェクト

2010年10月4日

本プロジェクトでは、JICA新人職員研修の一環として、9月7日から11日まで福原さん、9月13日から18日まで苗村さんに業務に携わっていただきました。お二人それぞれから見た本プロジェクトを続編でお伝えします。今回は福原さんからの報告です。

パイロットプロジェクト第3、4フェーズ始動

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ワークショップ風景。字の読めない人たちと共有できる工夫をする。

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ファシリテーターの説明。

パイロットプロジェクトの第3、4フェーズが始動し、本日はその幕開けとして立案ワークショップが開催されました。ワークショップでは村の代表が集まり、村の問題点について話し合い事業を決定します。

ワークショップ開始直前、ラマダン後期だからか村人たちは辛そうにしていたにも関わらず、ワークショップが始まると空腹と眠気を忘れ必死に議論していました。ワークショップ全体の流れはプロジェクトの説明が約40分、リソースマッピングとプロジェクト選定に1時間。結果、学校の補修事業が採択されました。

隣に座っていた県議会職員に「なぜ学校補修が採択されたのですか?」と聞くと、「子どもたちのためになるからだよ」と当たり前だと言わんばかりに返答されました。さらに採択理由は全員が共有しているのか尋ねると、「確認しなくてもみんな理解している」とつき返されました。「確認してみないと理解しているかどうか分からない」と詰め寄ると、簡単に村人に理由の確認を行い、何人かの村人はうなずいているようでした。

このように村人と県議会職員が協力し全員が参画の意思を持って、地方行政が主体となって事業を支援する。その途中でつまづけばJICA専門家がアドバイスを行い成功へと導く。こうして成功体験を繰り返すことで県議会だけで事業を行えるようになってほしい。それがこのプロジェクトの目的です。前フェーズの教訓を踏まえて県議会が村人に対しどのようにアドバイスできるのか。前フェーズよりも県議会の問題予測、解決能力が向上しているか。そんな期待とともに本日の幕開けを迎えました。

(福原さおり)