健康推進員のための栄養ワークショップ

2019年1月16日

12月6日~7日の2日間、プロジェクト対象地域であるマキラウラワ州のウラワ島にて、健康推進員に向けて栄養ワークショップを行いました。ソロモン諸島は複数の島々からなる国ですが、ウラワ島はその中でも人口のある島としては小さく、島の1周はおよそ45km程度です。そこに、プロジェクトの対象村が6村あり合計18名の健康推進員の方々が活発な活動を行いながら、島の住民がより健康的な生活を送れるようなヘルシーアイランドを目指しています。

健康推進員は、既にプロジェクトが実施した研修において栄養の基礎知識や生活習慣病予防のためにはどのような食事が望ましいかということを学んできました。健康のためには、3大栄養素をバランス良く取り入れた適量の食事が重要であることも良く理解されており、彼らへのヒアリング結果からは栄養の知識をしっかり身につけていることがわかりました。

そして、今回のワークショップでは栄養の基礎知識からもう一段アップして、ウラワ島の人々の食生活習慣における問題とその解決のために、事例を提示することでより実践的に学んでもらいました。まず、1日目にはコミュニティで健康問題を抱える一家をケースとして提示し、どのような栄養指導をすることが有効であるのか、グループワークをとおして考えてもらいました。そして、2日目にはその栄養指導内容のメニューを、実際に食材を持ってきてもらい、グループごとに発表をしました。ちなみに食材の条件は、「普段から家庭にあるもの」。そうすることで、コミュニティの人々が同じような健康問題に直面していたら、それをすぐに応用することができます。

ソロモン諸島の中でも、ウラワ島のような小さな離島では物流が限られているだけに、手に入る食材は限られていると思っていたものの、健康推進員が「普段から家庭にあるもの」として持ってきた新鮮な魚や、さまざまな種類の野菜や果物の豊かさには驚きました。

今回の栄養ワークショップは、プロジェクトのカウンターパートである保健医療サービス省の栄養課チームに協力してもらうことで実現しました。どのようなワークショップにしたいのかということをお互いに意見を出し合い、計画を詰めて方向性が一致したことで、とても充実した内容のワークショップになりました。参加した健康推進員の満足度もとても高く、彼らもさらにパワーアップしてコミュニティの人々の健康増進のために活躍してくれることでしょう。

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グループワークの発表の様子。

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全員が積極的に参加していたグループワーク。

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レシピの紹介。

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健康推進員から持ち寄られた豊富な食材。