地域連携の「共通言語」、ツール開発継続中-第3回プロジェクト・ワーキング・グループ1会議、第2回プロジェクト・ワーキング・グループ2会議の開催-

2017年7月20日

地域連携ドリル終了の翌日、ASEAN加盟各国政府の災害医療関係者、ASEAN事務局、ASEAN防災人道支援調整センター(AHAセンター)、タイ政府関係機関、JICA関係者、プロジェクトチームからなる第3回プロジェクト・ワーキング・グループ1(PWG1)会議(約40名)と第2回プロジェクト・ワーキング・グループ2(PWG2)会議(約40名)を開催しました。PWG1は、実際に災害が起きたときに医療支援チームが効果的な調整・連携を行うために必要な地域連携ツールの開発と、地域連携を実践的に試行・検証する場である地域連携ドリルの企画・運営を担当する作業部会で、プロジェクト期間中7回開催される予定です。PWG2は、災害医療の人材育成・能力強化のための研修の企画・運営を担当しており、期間中、5回の会議が予定されています。

第3回PWG1会議では、前回のPWG1会議後に各メンバーのコメントを反映し修正した各種ツール案(具体的には、1)ASEAN各国の災害医療チームが災害現場で迅速かつ効果的な連携をするための標準手順書(Standard Operation procedure:SOP)、2)ASEAN各国で災害医療チームに参加する医療従事者が満たすべき最低基準を定めたミニマム・リクアイアメント、3)被災地に到着した医療チームが現場の医療ニーズを迅速に調べるための調査手法(ヘルスニーズアセスメントフレームワーク)、4)ASEAN加盟各国の医療チームのデータベース、の4つ。)について意見交換が行われました。なかでも災害発生時の医療ニーズアセスメントについて、医療チームが災害現場で限られた時間や資源の中でどういう形で行うべきか各国から意見が出され、白熱した議論となりました。

第2回PWG2会議では、はじめに5月に行った第1回AMS研修(注)の報告が行われ、続いて11月に行われる予定の第2回AMS研修の計画について話し合いました。第2回AMS研修のテーマは、災害時に国内の医療チームが活動するために必要な能力強化に決定し、続いて、必要な講義内容について議論しました。活発な話し合いが行われ、今後、プロジェクトチームがこれらの意見を研修計画に反映させながら、最終的な研修内容や講師を決定していきます。

【画像】PWG1, PWG2合同の写真

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PWG1会議の様子

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PWG2会議でのグループワークの様子