JICAボランティア ソロモン日記(49)

2023年3月30日

JICA海外協力隊 2022年度7次隊 子安藍(看護師/保健・医療サービス省)

ホニアラでの生活は、毎日がキャンプフェスのようです。
首都ながらも山の上にある自宅は緑に囲まれていて、晴れていれば窓から毎日きれいなサンセットが見え、焚火の代わりに野焼きや伝統調理法による煙がそこかしこから立ち上ってきて、朝はご近所さんが活動を始めた物音で目覚める感じはテント泊と似た感覚を覚えます。時々生じる停電の際にはランタンやヘッドライトが重宝しますし、どこからか聞こえてくる音楽やカラオケの歌声はさながら音楽フェスです。
青年海外協力隊になることは長年の夢でしたが、キャンプフェスに住みたいという近頃の夢も、同時に叶えることができてしまいました。

ソロモンに来て5か月が経ちました。はじめの4か月間は、いわゆる‘国ぼっち隊員’でした。
(国に派遣されている隊員が、自分一人だけの状態です)
2020年3月の派遣予定から新型コロナ感染症による2年半の先の見えない期間を経て、コロナ後ソロモン派遣再開後の第一陣として、一人での派遣となったためです。
毎日のように何かしら生活上のトラブルが生じ忙しかった1か月目、生活に慣れてきてぼっち隊員の寂しさを感じ始めた2か月目、特有の‘ホリデー’期間と雨季の土砂降りに苦悩した3か月目、交友関係が広がりソロモンを楽しめ始めた4か月目、新隊員がやってきて、1週間でこの4か月分の日本語を話したように感じられた5か月目。
‘国ぼっち’はなかなか経験しようとしてできるものではないので、ぼっちならではの開拓するおもしろさや、人脈を広げようとハングリーになれたことは、良い経験となりました。これからは他の隊員と相談・協働し、楽しみながら活動を進めていけたらと思います。

配属先は保健省のNCD(非感染性疾患、おもに生活習慣病を指す)対策課です。ソロモンは新鮮な野菜や南国フルーツ、お魚に恵まれた環境ですが、野菜の高騰など経済的な理由も含め、炭水化物や脂質に偏った食習慣の影響もあり、生活習慣病は深刻な問題となっています。一方で、病気を発症してもできる治療は限られており、その分予防が非常に大切だと感じます。
基本的にはデスクワークの日々で、思い描いていたような看護師としての国際協力とは少し違ったかたちではありますが、看護の知識を活かし、同じ目線で生活するからこそ見えてくるもの、浮かんでくるアイデアで、この国の生活にフィットした対策を考えることができたらと思います。
楽しいことが大好きなソロモンの人々。この国の人々の笑顔を守るために、子ども達の笑顔を守るために、そのお父さんお母さんが健康でいられるような環境を整えるために、少しでも力になれるよう活動していきたいです。

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自宅から見える景色 朝やけや夕焼けに染まる時間帯は特に、ソロモンで1番好きな景色です

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世界糖尿病デーにラジオ局にて啓発キャンペーン

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世界糖尿病デーに小学校を訪問し啓発キャンペーン

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ホリデー中、同僚の自宅のあるムンダへ遊びに行かせてもらいました。このジャングル感がたまりません!

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クリスマス定番の過ごし方、ビーチでピクニック。離れ小島へボートで行き、帰りのボートから見えたサンセット