カンボジア王国(以下「カンボジア」)では、20年以上にわたる内戦の影響で、40歳以上の男性人口は、その女性人口と比べて少なく、2013年の国勢調査によると、女性世帯主世帯が全世帯の27.1%と大きな割合を占めます。カンボジア社会・経済の復興・開発の場面で重要な役割を担う女性への期待は高まりつつあるものの、女性の社会的・経済的地位は一般的に男性のそれに比べ依然として低いままです。特に農村部の女性は、都市部の女性と比べてジェンダーに起因する不平等な扱いを受けており、伝統及び文化的規範により、女性は受動的であるべきとする固定観念が依然として根強く、女性の地位の向上や社会参加、経済活動の促進を妨げてい…