医療者の接遇改善を目指した研修が実施されました

2019年2月19日

2019年2月14、15日、医療者の接遇改善を目指した研修が、保健省にて実施されました。これは、昨年11月から作成を開始し(プロジェクトニュース2018年11月8日、13日)、12月13、14日に実施されたパイロット研修(プロジェクトニュース2018年12月14日)の完成版です。

モンゴルでは、医療者の患者に対する接し方などに課題があると指摘されており、医療者は定期的に接遇改善のための研修を受ける必要があります。しかし、効果的な研修を実施することが困難でした。そこで保健省から要請を受けたプロジェクトでは、日本で実施されている接遇改善研修などを参考に、モンゴルの医療現場の実情を調査した上で、モンゴルの医療現場で必要とされる内容を盛り込んだ、医療者の接遇改善を目指した研修の開発を支援してきました。

研修開発に関わってきたワーキンググループの4名が、研修の講師を担当しました。モンゴルにおける接遇の5原則(挨拶・コミュニケーション・身だしなみ・傾聴・態度)について講義形式で説明され、それぞれ実践的な演習を行いました(図1)。ウランバートル市内の医療施設から50名近い医師、看護師、助産師が集まり、8つのグループに分かれ、医療者が接遇を改善するために取るべき行動について、職種や病院を越えた話し合いも行われました。参加者たちからは、グループワークやロールプレイなどを取り入れた演習に対して好意的なコメントが多く寄せられました。

今回の研修は、モンゴルのメディアにも取り上げていただきました(図2)。今後はより多くの医療者に受講していただけるよう、研修コンテンツのブラッシュアップや研修指導者の育成にも取り組みたいと考えています。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

【画像】

図1.傾聴に関する演習(ロールプレイ)を行う参加者

【画像】

図2.メディアの取材を受けている研修開発ワーキンググループの一人(Oyunchimeg医師)