2023年5月31日
JICAによってエチオピアにカイゼンが初めて紹介されてから10年以上が経過しました。カイゼンは、エチオピアの製造業に、より高い生産性・競争力・効率性をもたらすことを目的にしています。これまでに、1,000社以上にカイゼンが導入され、エチオピアでカイゼンの哲学が広く受け入れられています。対象は製造業に限らず、学校、病院、サービスセクターへと広がりを見せています。
今年5月1日には、カイゼンの実施で優れた成果を上げた企業に対しエチオピアカイゼンアワードが授与されました。授与式で、メラク・アレベル工業大臣は、エチオピアの産業セクターの障壁は、労働者の経験と知識不足であり、これはカイゼンによって知識や技術を共有することにより解決が可能だと述べました。
日本政府は、JICAを通じて、TICADセンターを建設しています。同センターは、カイゼンの実施機関であるカイゼン・エクセレンス・センター(KEC)の研修所として活用される予定で、1年に50,000人の研修を実施することが可能です。今年6月に完工が予定されている同センターは、今後、アフリカにおけるカイゼン普及の中心的役割を果たすことが期待されています。