草の根技術協力事業「女性の生活を向上させるためのオンライン販売スキルの能力開発」の初年度報告会を開催しました

2022年8月15日

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初年度研修参加者の研修終了証書贈呈式

2022年7月17日(日)、一般社団法人コペルニク・ジャパンは、カウンターパート機関であるアイシアと連携し、「女性の生計を高めるためのオンライン販売スキルの能力開発」と題した報告会をアイシアのジョグジャカルタオフィスで開催しました。報告会の目的は、COVID-19パンデミック渦中に遠隔・対面を交えて過去1年間に実施したトレーニングプログラムのグッドプラクティスや教訓を共有することでした。初年度は4人の女性零細企業起業家が研修参加者として選出され、集中的な実践トレーニングとメンタリングを受けました。女性零細起業家の1人は、研修を振り返って、「オンライン販売は複雑そうで、私には縁のないものだと思っていました。今回の研修を通じて受けることができた4か月間のメンタリングは、トレーニング前には全く慣れ親しみのなかったデジタルプラットフォームに関して知見を深めることができ、『自分にはとても無理』、といった思い込みを取り除き、私のビジネスを拡大することを後押ししてくれました。」と述べました。

報告会には、JICA東京の担当課長、アイシア代表、コペルニク・ジャパン代表に加えて、初年度の研修を受けた零細女性起業家4名、そして来年度の研修参加に興味関心のある女性零細起業家も複数名出席しました。JICA東京市民参加協力第二課課長の諸永氏は、研修の第1バッチに参加した受益者から肯定的な反応を得られたことを高く評価し、「このプログラムは、JICA・コペルニクジャパン・アイシア、それぞれの団体にとっても、コロナ渦中だからこそ、オンライン市場とデジタルテクノロジーを最大限活用することを試み、そして、教訓を得る機会と考えています。草の根技術協力事業を通じて提供される研修とメンタリングが、今後より多くの女性の背中を後押しし、彼らの生活を向上させることができることに期待しています」と述べました。加えて、「アイシアは、107年の歴史を持つイスラム教を母体とした女性組織であり、さまざまな分野で女性支援に取り組んでらっしゃると伺っています。コペルニク・ジャパンと連携して、これから支援を予定している第2バッチ、第3バッチの零細女性起業家へのサポートを円滑に行うとともに、その後さらに多くの零細起業家がオンライン販売を通じてより多くの市場へアクセスできるよう、そのために必要とされる研修とプラットフォームの構築にも前向きに取り組んでいっていただきたい」と期待を寄せました。

草の根技術協力事業「オンラインビジネスに関する技術協力を通じた女性支援団体の能力開発及び女性零細起業家の生計向上支援」の事業概要はこちらのリンクを参照下さい:

実施機関「コペルニク・ジャパン」の紹介

コペルニク・ジャパンは、社会的な課題や環境問題を革新的なアプローチで解決することを目的に、2010年に設立されました。アイシアと一緒に取り組む草の根技術協力事業「オンラインビジネスに関する技術協力を通じた女性支援団体の能力開発及び女性零細起業家の生計向上支援」は、女性のオンライン製品販売とマーケティング・ブランディングに関するキャパシティビルディングを中心とした取り組みです。コペルニク・ジャパンは、これまでも、インドネシアで様々なキャパシティビルディング活動に取り組んでおり、2017年3月から2019年3月に実施されたBOPビジネス調査でも、教育水準の向上を目的に、インタラクティブなビデオ教材を使用して教師を対象にトレーニングを実施しました。

カウンターパート機関「アイシア」の紹介

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経済雇用部門を統括するMrs. Dyah Suminarからの報告会での説明

アイシアは1917年に、インドネシアの二大イスラム組織の1つであるムハメディアの下に女性組織として設立されたました。自律的な女性組織として、社会、教育、健康、宗教といった多岐にわたる分野において、女性の社会・経済参加を強化することにより、女性のエンパワーメントに貢献しています。