CARDフェーズ1 目標達成のためのアプローチ

CARDでは目標達成のために栽培環境別、バリューチェーン、人材育成、南南協力の4つのアプローチに取り組んできました。ここでは4つのアプローチについて説明していきます。

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栽培環境別アプローチ

CARDでは、「灌漑水田」、「天水低湿地」、「天水畑地」の3つの栽培環境に応じた適正品種の選定、栽培技術の改善及び必要な投入(水、肥料等)の促進等を行ってきました。灌漑水田については既存の灌漑施設のリハビリと水利組合の強化、天水低湿地については稲作開発モデルの確立とその普及、天水畑地についてはネリカ(New Rice for Africa: NERICA)の普及等を重点的に進めていきました。

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バリューチェーンアプローチ

CARDは、コメの生産面に加え、ポストハーベスト、販売・流通にいたる各段階において価値を高めること(バリューチェーン開発)を目指してきました。加盟国の都市市場においては、現地産のコメは品質の低さゆえに輸入米と競争できない状態が続いており、市場志向型生産にもっと注力する必要性が増しています。

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人材育成アプローチ

アフリカの稲作振興を図る上で人材育成は最も重要な課題であり、CARDでは稲作振興に携わる研究者、普及員、中核農家等の能力強化を図ってきました。多くの加盟国において、農家は、通常、複数の作物を栽培しており、能力開発は、コメ分野にとって農業・農村開発への出発点としての機能を果たすことができます。

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南南協力アプローチ

アジアは稲作に関する長い歴史と経験を有しているところ、南南協力により、その知見の活用を促進してきました。第2回CARD本会合において、フィリピン、タイ、ベトナム、インドネシア、エジプトおよびブラジルは、CARD加盟国との知識共有を行うことを約束しました。