モンゴル国ウランバートルにて、「Mongolia open Innovation and Co-creation for SDGs: MICS-2023」の最終イベントを開催しました。

掲載日:2024.02.14

イベント |

※イベント情報に掲載されたオンライン同時配信リンクが繋がらず、大変ご不便をおかけしましたことをお詫び申し上げます。

最優秀ピッチ賞授与(3D printer with plastic waste)

最優秀ピッチ賞授与(3D printer with plastic waste)

ピッチの様子(Call Pro Agent)

ピッチの様子(Call Pro Agent)

イベント概要

会議名:Mongolia open Innovation and Co-creation for SDGs: MICS-2023
開催日時:2月6日(火)  15:00~19:00(日本時間) 
主催:JICA
共催:教育・科学省、経済・開発省、デジタル開発・通信省
協賛:KDDI株式会社、SOS Medica Mongolia(医療機関)、モンゴル貿易開発銀行
会場:モンゴル ブルースカイホテルクリスタルホール(3階) 及びオンライン
動画(日本語):https://www.youtube.com/live/fVAMjLRg8rM?si=8WJ3AG1DRCQEIHNQ
キックオフイベント:https://www.jica.go.jp/information/seminar/2023/20230831.html
中間イベント:https://www.jica.go.jp/information/seminar/2023/1527102_36701.html

内容

ウランバートル市にて「Mongolia Open Innovation and Co-Creation for SDGs(MICS)2023」の最終イベントを開催しました。MICSは、モンゴルの社会課題解決及びSDGs達成に向けて、日モ両国の産官学の幅広い関係者が、技術、アイディア、資金等を持ち寄り、イノベーティブな解決策を共創し、協働で取り組むことを支援するプログラムであり、本年度、新規に立ち上げたものです。
会場には、日本のスタートアップ支援機関であるShibuya Startup Support、五反田バレー、Plug and Play Kyotoを含め、モンゴルの政府機関・NGO・ベンチャーキャピタル・企業等を含む100名が参加する中、社会課題解決を目指す 10の協働プロジェクトチームが最終ピッチ発表及びネットワーキングを行いました。
昨年8月のキックオフイベントを通じ、選抜された10の協働プロジェクトは、日本・モンゴル間の渡航費の一部補助等を得ながら、日本・モンゴルの支援者によるメンタリングや技術支援を受け、新たに日本・モンゴルの企業、NGO、教育機関と連携し、モンゴルの社会課題解決及びSDGs達成に向けて、共創と協働を推進してきました。また、うち5つの協働プロジェクトは、JICA及びスポンサー企業から実施に係る費用の一部支援を受けています。その活動の結果、多くのプロジェクトが、国内のコンテスト等での入賞や海外のイベントへの参加などを通じ、資金を獲得し、高い評価を得ることができました。

10の協働プロジェクトは、引き続き具体的な社会実装、社会課題の解決に向けて取り組みを継続する予定です。これら(のいずれか)による社会課題の解決に向けた共創・協働活動等にご関心のある方は、お気軽にJICAモンゴル事務所( mg_oso_rep@jica.go.jp )までご連絡ください。

選定された10の協働プロジェクト概要

① Healthy Parents’ Healthy Kid
(保健) 貧困者の多いゲル地区に所在する公立病院とモンゴルのICT企業の協業による、適切な情報源に基づいた市民向け保健教育コンテンツの開発。 母子保健についての8つの動画を作成し、SNSを通じ、既に6つを公開し、残り2つについても順次公開。より幅広い視聴者を持つ動画メディアを通じて、視聴者を広めるよう調整中。

② EDU-MICS
(教育) 日本のIT企業と連携し、公立学校における教育のDX化による教育環境の改善。 8つの公立学校にて、生徒・教員からDX化の効果についてのデータを収集した。

③ Call Pro Agent
(雇用創出) 車いす協会及びコールセンター事業会社の協業による地方の女性・障害者の雇用創出。フブスグル県ムルン市のオフィスをコールセンターにリノベーションし、3か月の研修を行い、9名の女性がフルタイムでテレフォンオペレーターとして勤務を開始した。障害者の就労についても、環境整備と採用手続きを実施済。She Loves Tech Mongolia1位、シンガポールShe Loves Tech Global Conference参加。

④ Mongolian Eco Construction
(環境) 北海道企業の防雪フェンスを、現地の伐採木材等を活用して木製化した上で導入し、交通への降雪・砂嵐による影響の緩和、森林保護、家畜保護を実現。 ウランバートル市からドンドゴビ県にかけて150キロ地点に気象監視機を設置し、フェンス設置に必要な気象データを収集・分析した。

⑤ Organic Mushroom
(農業、環境) モンゴルの羊毛等で作られたオーガニックな肥料を活用したエコマッシュルームの栽培。 生産実験を実施し、適正な羊毛の配合を確認した。Falling Walls Lab Mongolia入賞、ベルリンScience Summit及びGlobal Falling Walls Competition参加。

⑥ Intelligent Traffic Monitoring
(交通渋滞) 日本の高専及び大学に留学経験のある人材が機械学習を用いたシステムを活用し、交通渋滞の激しいウランバートル市内の交通状況と、キノコの栽培状況のモニタリング。TechSprit Hackathon3位。

⑦ 1000 Students, 1000 Part-time Jobs
(雇用創出) 日本企業の業務の受注経験のあるモンゴル企業による、学生アルバイト向け求職プラットフォームの構築。 携帯アプリを開発し、10の大学等で説明会を実施し、 収入と能力向上を求めるためアルバイトの機会を探す1000人の学生が登録した。オンラインプラットフォーム上で、マッチング・雇用契約・出勤確認・給与送金等が可能となり、今後は、有給インターンシップについても同様のシステムを導入する予定。

⑧ QPARKING
(運輸)市内の駐車場にEV充電スタンドを設置するとともに、駐車場を探すための渋滞を解消することを目的とした携帯アプリを開発。MON-X特別賞。

⑨ Argal Paper
(環境) 日本留学経験者による、牛糞などの廃材を素材とする環境にやさしい紙製品の生産。名刺・名札・表彰状など最終製品を受注生産し、古着・抽出後のコーヒー粉・使用済み紙コップ等の廃棄物から再生紙を生産する実験を実施。

⑩ 3D Printing with Plastic Waste
(環境) 3Dプリンター技術を活用した、廃棄プラスチックのリサイクル素材の製品の開発。フェイスマスクとAR(拡張現実)技術を組み合わせた展示会を実施した。日本の大学、モンゴルで活動中の海外協力隊(理学療法士、作業療法士)と連携し、リハビリ用の足装具(Ankle Foot Orthosis)の製作を準備中。She Loves Tech Mongolia3位、MON-X特別賞、東京DIG Shibuya参加。

ピッチの様子(EDU-MICS)

ピッチの様子(EDU-MICS)

各プロジェクトブースのネットワーキングの様子

各プロジェクトブースのネットワーキングの様子

会場の様子

会場の様子

ピッチを審査したベンチャーキャピタル3社と受賞した3のプロジェクト代表者

ピッチを審査したベンチャーキャピタル3社と受賞した3のプロジェクト代表者