モンゴル国ウランバートルにて、「Mongolia open Innovation and Co-creation for SDGs: MICS-2023」の中間発表会を開催しました。

掲載日:2023.12.21

イベント |

イベント概要

会議名:Mongolia open Innovation and Co-creation for SDGs: MICS-2023
開催日:12月8日(金)  10:30~12:00(日本時間) 
主催:JICA
共催:教育・科学省、経済・開発省、デジタル開発・通信省
協賛:KDDI株式会社、SOS Medica Mongolia(医療機関)、モンゴル貿易開発銀行
会場:モンゴル ブルースカイホテルクリスタルホール(3階) 

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開会挨拶をするJICAモンゴル事務所田中所長

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中間発表ピッチの様子(EDU-MICS)

内容

2023年12月8日、ウランバートル市にて「Mongolia Open Innovation and Co-Creation for SDGs(MICS)2023」の中間発表会を開催しました。MICSは、モンゴルの社会課題解決及びSDGs達成に向けて、日モ両国の産官学の幅広い関係者が、技術、アイディア、資金等を持ち寄り、イノベーティブな解決策を共創し、協働で取り組むことを支援するプログラムであり、本年新規に立ち上げたものです。

8月17日のキックオフイベントには、日モ両国より、スタートアップを含む企業、金融機関、教育研究機関、NGO等390の団体(500名)が参加し、約5時間にわたりイノベーティブな解決策の共創と協働について議論を行い、91の協働プロジェクト案が提出されました。

その中から、10の協働プロジェクトが選定され、2023年9月から2024年2月までの間、JICAはメンタリング、日本ーモンゴル間の渡航費の一部補助等を通じて支援しています。また、うち5つの協働プロジェクトは、協賛企業(KDDI株式会社、SOS Medica Mongolia、モンゴル貿易開発銀行)及びJICAから実施に係る費用の一部を支援されています。

本中間報告会で、10の協働プロジェクトチームはプロジェクトの進捗状況についてのピッチを行いました。その後、モンゴルを訪問中の日本企業・団体12社を含む、参加者とのネットワーキングを行いました。10の協働プロジェクトはメンタリングを受けて、内容の改善や絞り込みを行い、活動を進めてきました。すでに、協働プロジェクトの Call Pro Agentは、She Loves Tech Mongolia(1位)、Qparkingは、教育・科学省が主催するMON X(特別賞)、 Intelligent Traffic Monitoring は、Financial Innovation Competition(3位)及びData Hackathon(1位)など、モンゴル国内のコンテスト等で入賞の実績があります。

なお、同日午後には、協働プロジェクトの一つである3D Printing with Plastic Wasteが市内ギャラリーにて展示会「ZERO Waste Self Expression」を開催しました。同プロジェクトも、SLT Mongolia(3位)及び教育・科学省が主催するMON X(特別賞)で入賞しています。

いよいよ、2024年2月上旬には最終報告会を行います。報告会への参加や、10の協働プロジェクトチームへの参画・協力にご関心のある方は、ぜひJICAモンゴル事務所までご連絡ください。

プログラムリンク先

選定された10の協働プロジェクト概要

1000 Students, 1000 Part-time Jobs

(雇用創出) 日本企業の業務を受注しているモンゴル企業による学生アルバイト向け求職プラットフォームの構築。 携帯アプリを開発し、大学等で説明会を実施。

3D Printing with Plastic Waste

(環境) 3Dプリンター技術を活用した、廃棄プラスチックのリサイクル素材の製品の開発。AR(拡張現実)技術を組み合わせ、展示会を実施。

Healthy Parents’ Healthy Kid

(保健) 貧困者の多いゲル地区に所在する公立病院とモンゴルのICT企業の協業による、適切な情報源に基づいた市民向け保健教育コンテンツの開発。 携帯電話で視聴可能な8つの動画を作成。

EDU-MICS

(教育) 公立学校において、日本のIT企業による教育のDX化および教育環境の改善。 8つの公立学校での生徒・教員からデータを収集。

Call Pro Agent

(雇用創出) 車いす協会及びコールセンター事業会社の協業による地方での障害者の雇用創出。

Mongolian Eco Construction

(環境) 北海道企業の防雪フェンスを、現地の伐採木材等を活用して木製化した上で導入し、交通への降雪・砂嵐による影響の緩和、森林保護、家畜保護を実現。

QPARKING

(運輸)市内の駐車場にEV充電スタンドを設置するとともに、駐車場を探すための渋滞を解消するための携帯アプリを開発。

Intelligent Traffic Monitoring

(交通渋滞) 日本の高専及び大学に留学経験のある人材が作成した機械学習を用いたシステムを活用し、交通渋滞の激しいウランバートル市内交通とキノコ栽培のモニタリング。

Organic Mushroom

(農業、環境) 日本のキノコの種とモンゴル製の羊毛等で作られたオーガニックな肥料を活用したエコマッシュルームの栽培。

Argal Paper

(環境) 日本留学経験者が起業した牛糞を素材とする紙の制作会社による環境にやさしい製品の生産。

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中間発表ピッチの様子(Healthy Parents’ Healthy Kid)

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中間発表ピッチの様子(1000 Students, 1000 Part-time Jobs)

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廃棄プラスチックで制作したフェイスマスク(3D Printing with Plastic Waste プロジェクトの展示会)

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AR技術(拡張現実)を組み合わせており、撮影すると、現実世界の自分と仮想世界のフェイスマスクが表示される。