最終更新:2021年3月31日
国際緊急援助隊医療チームに参加するには
国際緊急援助隊医療チーム(以下「医療チーム」)の活動に参加するためには、仮登録後に種々の研修を受講していただき、本登録が承認される必要があります。詳しくは以下をご覧ください。なお、登録の募集は希望者人数の状況に応じて断続的に行いますので、募集状況等については本ページに記載のある連絡先までご照会ください。
国際緊急援助隊医療チーム登録者に求められる資質
医療チームは、日本政府を代表したチームとして被災国に派遣され、被災地にて被災者の診療にあたるとともに、疾病の感染予防や蔓延防止に関する活動を行います。時には劣悪な環境下での活動を余儀なくされることもあり、通常の環境とは異なる中で、現地の状況に合わせた柔軟な活動を行う必要があります。医療チーム登録者に求められる資質は、主に以下の通りです。
- 「被災者を助けたい、役に立ちたい」こころ
- 被災国で活動・生活するための体力と工夫
- 厳しい環境下でも十分に発揮できる技術
- チームの総合力を高める積極性と協調性
- どこでも寝られる、なんでも食べられる適応力
- コミュニケーションのための語学力と人柄 など
国際緊急援助隊医療チームへの登録及び研修について
1.登録の流れ
医療チームは、被災者の診療等の活動に関して自発的な意志をもった医師、看護師、薬剤師などの登録者により構成されています。大災害が発生し、医療チームの派遣が決定した際には、JICA国際緊急援助隊事務局は登録者に対して隊員の募集を開始し、応募者の中から派遣される隊員を選抜して派遣します。医療チームの活動に参加するには、下記の通り登録及び研修の受講が必要です。
2.仮登録に必要な条件
仮登録に際して求められる条件は次のとおりです。
- 20歳以上60歳未満の心身ともに健全な方。
- 実務経験5年以上(研修医期間を含む)、及び緊急医療活動に従事するにふさわしい専門技術を有している方(医師については医師免許、看護師については看護師免許あるいは准看護師免許、薬剤師については薬剤師免許を取得している方)。
- 被災国における緊急医療活動を行ううえで、チームの一員としての適応能力のある方。
- 海外における最低限のコミュニケーション及び語学力(英検2級程度・TOEIC540点相当の英語力を有することが望ましい。他言語も同程度を基準)をお持ちの方。(注1)
- 仮登録に際し、所属先から公印付の承認書が得られること。(注2)
- 事務局から派遣依頼があった場合には、所属先の同意を得て早急に出発することが可能な方(派遣決定から48時間以内に出発することを目標としています)。
- 2週間程度の派遣、1〜3日程度の研修等に参加する際に所属先からの了解を得られること。
- 所属先がある場合には、所属先が登録を承認しており、本登録手続き時にJICAとの「国際緊急援助嘱託の委嘱等に関する覚書」を取交わすことができる方(但し、「国際緊急援助隊の派遣に関する法律」で規定された関係行政機関の国家公務員は除く)。
(注1)英検・TOEIC以外の点数でも可。英語に加え、他の言語力を有する場合は仮登録時に申請してください。
(注2)公印は学長・院長等の所属先代表者印を原則とします。なお、公印を取得するにあたり、事務局では所属先に対し特別な便宜を図ることはできません。
3.登録職種について
医療チームの登録職種は、以下の4つがあります。
(1)医師
(2)看護師
(3)薬剤師
(4)医療調整員(診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士、理学療法士、職種不問)
医療調整員とは、医師、看護師、薬剤師とともにチームを構成し、検査、医療機器管理、リハビリテーションなどにおいて専門性を活かした業務を行うほか、患者の管理、カルテの管理などの医療補助業務や、資機材の管理、チーム生活面の管理などのロジスティクス 業務なども行う隊員のことです。 医療分野の活動も期待される医療関係者の方に加え、医療関連資格のない方もこの職種での登録が可能です。海外の被災地では自給自足型の活動を行うこともあるため、 給水や水質管理等の水に関する専門性をお持ちの方や、配線、電気工事等の電気に関する専門性等をお持ちの方についても、その専門性を活かした業務などが期待されています。
4.導入研修について
仮登録が承認された方々が本登録となるために受講必須の研修で、 通常年2回 実施します。ただし、事務局の判断で、年間の実施回数の変更や実施を見合わせる場合があります。導入研修の受講は、事前のe-ラーニング受講と、集合型研修全てのカリキュラムへの参加が必須となります。
5.本登録について
導入研修後、最終審査を行い、合格された方が本登録となります。本登録後は医療チームの派遣候補者として登録され、派遣の際には事務局からの連絡を受けとることになります。
6.研修・訓練 について
本登録された方は、研修・訓練への申込ができます 。詳細は本登録後に事務局より案内があります。
7.本登録維持について
(1)本登録情報の更新について
医療チームへの登録情報に変更が生じた際は、事務局への申請が必要ですので速やかに事務局に連絡の上、変更手続きを行ってください。
所属先等の変更に伴い覚書や契約書の再締結が必要な場合、手続き完了までは派遣、研修への申し込みができないほか、予防接種の補助が受けられませんのでご留意ください。
(2)本登録 の解除条件
本登録後の解除条件は以下の通りです。以下の項目に該当する方は本登録が解除されますので、再登録を希望する場合、仮登録を含む最初からの手続きが必要となります。
- 自ら解除希望を表明された方
- 登録資格要件を欠くに至った方
- 医療チーム隊員として不適切な行動をし、重大な過失とみとめられた方
- 事務局からの派遣募集に対し、8回連続で参加表明をお示しいただけなかった方
- 中級研修または展開訓練に対し、それぞれ4回開催する間に、そのいずれにも一度も参加表明をされなかった方
(注)登録維持条件は変更になる場合がございます。最新の登録維持条件は本登録後、隊員HPでご確認ください。
8.ご留意事項
チーム派遣の際は、その都度、応募者(本登録済みの方から募集)の中から現地ニーズ、職種や経験等に応じたバランスを考慮して派遣隊員を選定するため、本登録後に必ずチーム隊員として派遣されることを保証するものではありません。
また、海外で甚大な災害が発生しても、災害規模や日本国政府の判断、被災国政府の要請の有無等により、必ずしも医療チームが派遣されるとも限りません。
そのため、本登録が完了したのち、派遣の機会に何年も巡り合わないことも十分考えられます。その点を理解していただいたうえで、仮登録をお申込みください。
9.仮登録申し込み方法
上記内容をお読みの上、仮登録を希望される方は、以下の項目(件名、本文①~⑥)をご記載いただき、メールにてご連絡ください。
件名:
医療チーム仮登録希望
本文:
- 1 . 氏名(フリガナ)
- 2 . 所属先名
- 3 . 雇用形態(正社員(職員)・契約/嘱託社員(職員)・派遣社員・パート・アルバイト・学生・その他)
-
4
.
登録職種【医師、看護師、薬剤師、医療調整員】
※医療調整員の場合、第二職種(臨床工学技士、臨床検査技師、診療放射線技師、理学療法士、救急救命士)がある場合はご記入ください。
※上記の医療資格を所持している方は、その職種が登録職種になります。 - 5 . 年齢
- 6 . 連絡先(電話番号、メールアドレス)
- 7 . 登録職種における実務経験年数 (対象資格のない方は、社会人経験年数を記入ください)
-
8
.
語学力
以下のA.B.Cから選択、かつ該当する点数がある場合は併せてお知らせください。
A:会話を聞き会議にて発言できる。(英検準1級、TOEIC730点、TOEFL550点、スペイン語技能検定2級、フランス語技能検定準1級、中国語検定2級以上を想定)
B:相手の言うことが理解でき、自分の意志を伝えられる。(英検2級、TOEIC640点、TOEFL470点、スペイン語技能検定3級、フランス語技能検定2級、中国語検定3級以上を想定)
C:買い物などの日常会話ができる。(英検3~4級レベル)
送付先:
JICA国際緊急援助隊事務局 医療チーム 仮登録担当者宛
jicadr-jmtdr@jica.go.jp
scroll