4月25日に発生したネパール大地震について

2015年5月21日

4月25日午前11時56分に発生した、ネパールの大地震は、既に各メディアで報じられている通り、震源地がカトマンズ北西約80キロ、震源の深さ15キロであり、5月15日現在で死者8400人以上、負傷者1万9000人以上という、未曾有の大災害となりました。またその後マグニチュード6.8や7.3の、比較的強い余震も度々発生し、被害が拡大しています。建物の全半壊は50万棟以上となり、多くの被災者が簡易テント等での生活を余儀なくされています。また多くの世界遺産も倒壊し、修復に要する期間は5年〜10年とも言われています。

ネパール航空局の被害ですが、CAA(Civil Aviation Academy)のビルディングのひび割れが激しく、室内での業務遂行は難しい状態です。又余震の震源地近くのラメチャープ 空港で管制塔が傾く等、深刻な被害をうけており、その他いくつかの地方空港でも被害を受けている状態です。トリブバン国際空港はビルディング、無線施設とも大きな被害を被る事なく地震発生日の夜から、国際線の運行を再開しました。

しかし、この災害で最もダメージを受けたのは、人々の心であり、特に5月12日に発生した余震(マグニチュード7.3)は、それまでの復興気運の勢いを削いだ事は否めません。「補給管理センタープロジェクト」としての被害は比較的少ないですが、余震が断続的に発生している現状況では、プロジェクトを遂行出来る精神状態ではない職員もおります。このような状況の中、我々の技術協力プロジェクトを通して、どのような支援が出来るか、又ネパール国の一員として、被災者に対して何が出来るのか模索を続けています。そして、復興への道は限りなく険しいですが、現在多くの老若男女が被災地支援、修復等のボランティアとして明るい笑顔を振りまきながら働いている姿を見るにつけ、ネパールは地震のダメージから必ず立ち直れると、確信している所です。我々もプロジェクトを通して、ネパール復興のために最大限頑張る所存です。

【画像】

地震で倒壊したカトマンズのランドマーク「ビムセンタワー」