ソフトボールを通してタンザニアを知ろう@高崎

“ソフトボールシティ”高崎市で6月3日(土)・4日(日)に開催された「UTSUGI CUP U-15国際女子ソフトボール大会 in高崎」の開催に先立ち、同市で記念セミナーを開催しました。元ソフトボール日本女子代表監督の宇津木妙子氏による講演のほか、大会参加国の1つであるタンザニアで競技の普及活動を行う(一財)アフリカ野球・ソフト振興機構(J-ABS)によるトークライブ、群馬県出身の元ソフトボール隊員による体験談を語っていただきました。

2023年6月8日

大会をきっかけにソフトボールを通した交流を! 

【画像】群馬県高崎市はJDリーグ加盟チームが2チームあり、歴代日本代表選手を多数輩出している日本有数の“ソフトボールシティ”といわれております。今回の大会は2028年ロス五輪での正式種目復活を目指す女子ソフトボール競技において、各国アンダー世代の競技力の向上や、今後の世界的な普及を目指して開催されました。
大会名の由来にもなっている宇津木妙子氏による冒頭の講演では、大会開催の意義やねらいについてお話しいただき、「若い選手たちが躍動する姿を是非多くの方に観に来てほしい。」という宇津木氏の想いが伝わる内容となりました。

【世界を知る。世界とつながる。】~タンザニア女子ソフトボールチームのヒミツ~

今回の大会の参加チームは、日本・アメリカ合衆国・中国・イタリア・メキシコ・タンザニアの6ヵ国でしたが、特にタンザニアチームの来日は大きな話題となりました。
宇津木氏の講演に続いては、タンザニアなどアフリカで野球とソフトボールを通して現地と日本の輪を繋げる活動を行っている(一財)アフリカ野球・ソフト振興機構(J-ABS)の柴田薫氏による進行のもと、宇津木氏と、元日本女子代表エース投手の一場真澄氏にご登壇いただき、同財団の目玉事業であるタンザニア甲子園大会や現地でのソフトボール普及活動の様子のVTRを視聴し、トークライブを行いました。そのなかで宇津木氏から特に次世代を担う子どもたちに対し、スポーツとの向き合い方についてタンザニアの選手たちが楽しそうにプレーする姿を引き合いに出しながら「勝ち負けだけがスポーツではない。アフリカの子たちはみんな楽しそうにプレーしている。日本の子どもたちにもそうなってもらいたい」というメッセージが送られました。

元ソフトボール隊員が見た世界の景色

【画像】最後に、JICA海外協力隊のソフトボール隊員としてソフトボールの普及活動を行った西村一哉氏に現地での体験談を語っていただきました。西村氏は群馬県のソフトボール強豪校である新島学園男子ソフトボール部出身で、2016年から2年間ペルーで活動されました。日本とは環境の違いがありつつも、同じ競技をする者同士の交流、現地での活動を映像や写真を通して子どもたちにもわかりやすく説明していただきました。発表後は子どもたちから次々に質問が投げられ、興味を引く発表でした。

   
<概要>
セミナー名:「UTSUGI CUP U-15国際女子ソフトボール大会in高崎」開催記念セミナー
      ~タンザニアチームについて知ろう!~
日時 :2023年5月28日(日)16:00~18:00
会場 :ホテルグランビュー高崎 2階「みょうぎ」
主催 :JICA東京、高崎市
協力 :(一財)アフリカ野球・ソフト振興機構(J-ABS)
後援 :(公財)高崎財団
参加者:80名

<大会結果>
6月3日(グループ予選)
会場:宇津木スタジアム、第2ソフトボール場
日本 2 VS 0 メキシコ
アメリカ 3 VS 0 イタリア
メキシコ 18 VS 0 タンザニア
日本 22 VS 0 タンザニア
中国 5 VS 0 イタリア
アメリカ 10 VS 0 中国
6月4日(順位決定戦)
会場:宇津木スタジアム
5・6位決定戦
イタリア 21 VS 0 タンザニア
3・4位決定戦
メキシコ 2 VS 1 中国
決勝
アメリカ 1 VS 0 日本

大会当日は天気に恵まれ多くの観客で賑わいました。試合には勝てませんでしたが、タンザニアチームのはつらつとプレーする姿、元気な掛け声は印象的で、客席からは「ナイスバッティング」「ナイスキャッチ」といったような声援がたくさん聞こえてきました。彼女らの笑顔が多くの人を魅了し、大会に彩りを添えました。