ペルーにおける「世界津波の日」関連行事のオンライン開催

2020年11月5日

5回目の「世界津波の日」関連行事の開催

2015年12月の国連総会において、11月5日が「世界津波の日」に制定されて以降、ペルーでは毎年「世界津波の日」の関連行事を開催しています。5年目となる2020年は、新型コロナウィルスの感染拡大により、全てオンラインにて、(1)国家防災庁(INDECI)主催の記念式典、(2)第1回国際絵画コンクール、(3)JICAペルー帰国研修員同窓会(APEBEJA)主催の国際ウェビナー、(4)海軍水利航行局(DHN)主催の国際シンポジウムを開催しました。

国家防災庁主催の「世界津波の日」記念式典

11月5日、国家防災庁(INDECI)、海軍水利航行局(DHN)、在ペルー日本大使館、JICAペルー事務所が出席の下、「世界津波の日」記念式典が開催されました。世界の津波の犠牲者に黙祷を捧げた後、INDECIが作成した津波防災啓発ビデオを視聴しました。片山ペルー駐箚日本国特命全権大使は津波への備えの重要性や防災分野における日本の支援の継続について言及し、パスDHN局長は、両国は環太平洋造山帯に位置し地震や津波のリスクが高く、早期警報や国民への啓発の重要性を強調しました。また、カランサINDECI長官は「稲むらの火(注)」の逸話に言及し、津波への準備が重要であり、これまでの日本の防災分野への支援に謝意を示すとともに、早期警報システムの強化を進めている旨述べました。

(注)「稲むらの火」とは、1854年11月5日に和歌山県で起きた大津波の際に、村人が自ら収穫した稲むらに火をつけることで早期に警報を発し、避難させたことにより村民の命を救い、また、被災地のより良い復興に尽力した、「世界津波の日」制定の由来となった逸話。

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津波防災啓発ビデオ

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片山ペルー駐箚日本国特命全権大使の挨拶

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パス海軍水利航行局長の挨拶

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カランサ国家防災庁長官の挨拶

第1回「世界津波の日」国際絵画コンクール

JICA帰国研修員同窓会(APEBEJA)、JICAペルー事務所及び在ペルー日本大使館の共催、Ecoeficiencia, Seguridad y Salud社の後援の下、第1回「世界津波の日」国際絵画コンクールが開催されました。10月8日~30日、3歳から18歳を対象に「地震津波に備えよ!(Preparándonos ante Sismos y Tsunamis)」をテーマに絵画を募集しました。ペルーのみならず、近隣諸国も含め、70作品の応募がありました。下記の「世界津波の日」国際ウェビナーの中で授賞式が行われ、年齢別の5つのカテゴリー(3~4歳は応募なし、5~6歳、7~9歳、10~12歳、13~15歳、16~18歳)の上位3作品がそれぞれ受賞し、受賞作品が紹介されました。応募作品は地震・津波への備えや津波発生時の避難などが示された素晴らしい作品であり、子供・青少年やその家族等への啓発にも役立っています。

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第1回「世界津波の日」絵画コンクールのフライヤー

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5~6歳の受賞作品

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7~9歳の受賞作品

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10~12歳の受賞作品

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13~15歳の受賞作品

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16~18歳の受賞作品

JICAペルー帰国研修員同窓会主催の「世界津波の日」国際ウェビナー

11月5日、JICAペルー帰国研修員同窓会(APEBEJA)及びラテンアメリカ地域帰国研修員同窓会(FELACBEJA)主催の「世界津波の日」国際ウェビナーが開催されました。エストラーダAPEBEJA会長、アラルコン・エクアドル帰国研修員同窓会会長、プリオリ・チリ帰国研修員同窓会会長、プリエトFELACBEJA会長、片山ペルー駐箚日本国特命全権大使、中川JICAペルー事務所所長が挨拶を行いました。また、チリ(シエンフエゴス・カトリカ大学CIGIDEN所長)、ペルー(エストラーダ会長、モラーレス帰国研修員、フェラルド海軍国家津波警報センター長)、エクアドル(アレアガ帰国研修員)及び日本(マス東北大学助教授)より、津波の教訓や津波のリスク・備えについてプレゼンテーションが行われ、その後、参加者より活発な質疑応答が行われました。

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チリ(シエンフエゴス・カトリカ大学CIGIDEN所長)のプレゼンテーション

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ペルー(エストラーダAPEBEJA会長)のプレゼンテーション

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日本(マス東北大学助教授)のプレゼンテーション

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ウェビナーの参加者

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