2020年12月21日
会議名:サステイナブル・カカオに関する勉強会
開催日:2020年12月21日(月)
主催:開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム事務局、JICA
会場:オンライン
【JICA/事務局】
山下 契 JICA ガバナンス・平和構築部ガバナンス法・司法チーム 企画役
齋藤 雅治 開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム事務局
【発表者】
白木 朋子 認定特定非営利活動法人ACE事務局長・共同創業者
小野 美和 デロイト トーマツ グループ
山森 正巳 株式会社パデコ
本イベントには、プラットフォーム会員、ならびに参加を希望された一般の方々を合わせて、118名が参加しました。
冒頭、JICAからスライドを用いてプラットフォームについて紹介した後、3名の発表者からプレゼンテーションが行われました。
ACEの白木氏は、ガーナでの児童労働フリーゾーン(以下、CLFZ)ガイドライン策定を支援してきたACEが実施中の「カカオ・セクターを中心とした児童労働に係る情報収集・確認調査」を踏まえ、ガーナ政府による児童労働フリーゾーンの概要と今後の展開の見通しを紹介しました。
デロイトトーマツグループの小野氏は、デロイトが提案する「児童労働のない製品の関税をゼロにする」国際通商ルールを紹介し、児童労働の国内外の現状と対応策について網羅的にまとめたレポート「児童労働白書」を案内しました。
パデコの山森氏は、希少最高級カカオの生産地であるエクアドルで貿易振興アドバイザーとして活躍されており、同国政府が持続可能なカカオ生産の推進を通じた先進国の新たな市場開拓にも力を入れ、日本の市場にも強い関心を持っていることから、サステイナブル・カカオについて紹介しました。
参加者からは、カカオ生産現場での児童労働の具体例や、CLFZを認定するメリットや、インセンティブ、必要な費用等に関して様々な質問が寄せられました。児童労働については、カカオ・ポッドの収穫や、鉈(なた)でポッドを割る作業の危険性などが紹介されました。CLFZについては、制度導入後の適切な実行のため、コミュニティにおけるアセスメント実施にかかる協力や、撤廃に向けて自治体レベルで取り組む必要があります。
また、CLFZの認証を受けた商品の市場での取引を拡大するには、関税面での優遇など、国際通商ルールの改正改正についても推進していくことが求められているとのことです。
投影資料は以下よりご覧頂けます。