田中理事長がアンゴラとマラウイを訪問

2024.03.18

田中明彦JICA理事長は、2月29日から3月8日にかけてアンゴラ共和国とマラウイ共和国を初めて訪れました。アンゴラでは母子健康手帳贈呈式、マラウイでは無償資金協力「リロングウェ市における変電所改修計画」で整備したオールドタウン変電所の引渡し式に出席したほか、それぞれの国で大統領をはじめとする政府要人との会談、協力事業の視察等を行いました。

1.アンゴラ

アンゴラでは、ジョアン・ロウレンソ大統領と面談し、2019年のロウレンソ大統領の初来日以降二国間関係が強化されていることを喜び合い、田中理事長はインフラ、農業、職業訓練、保健等の分野において更なる協力の意向を示しました。また、アンゴラにおける2件目の円借款として現在準備中の案件「南部送電系統増強事業」の着実な実現に向けて、両国が緊密に連携していくことを確認しました。

ロウレンソ大統領との面談

また、田中理事長はアンゴラ保健省への母子健康手帳贈呈式に出席しました。アンゴラの保健省は、2017年からJICAの技術協力「母子健康手帳を通じた母子保健サービス向上プロジェクト」を通じ、母子健康手帳の開発と普及に取り組んでいます。世界銀行、ユニセフ等の国際機関、米国、EU等の政府機関、豊田通商株式会社のグループ会社であるCFAO 社も賛同し、母子健康手帳の普及に協力しています。今回は、CFAO・JICAより合わせて約15万部を新たに保健省に寄贈しました。同式典では、カルロス・ソウザ保健副大臣から日本の官民による協力に対し謝辞が述べられ、2025年までのアンゴラ全州への母子手帳普及に向けた更なる協働への期待が示されました。

母子健康手帳贈呈式の様子

母子健康手帳(表紙・裏表紙)

その他、受託事業「自動車整備人材育成プロジェクト(通称:トヨタアンゴラアカデミー)」や無償資金協力「ヴィアナ職業訓練センター整備計画」の視察、JICA専門家・過去の研修参加者との懇談を通じて、アフリカのポルトガル語圏における開発協力の強化について意見交換をしました。

トヨタアンゴラアカデミー

ヴィアナ職業訓練センター

JICA専門家・過去の研修参加者との意見交換

2.マラウイ

マラウイでは、ラザルス・マッカーシー・チャクウェラ大統領と面談しました。チャクウェラ大統領はマラウイ政府の政策実現に寄り添ったJICAの協力への謝意を示し、特にマラウイが世界で最も多く受け入れてきた海外協力隊の活動を高く評価しました。田中理事長はJICAの協力の主眼は人間の安全保障の実現であることを説明し、今後もマラウイ政府の取組みを後押しできるよう、緊密に協力していくことを確認しました。

チャクウェラ大統領との面談

また、田中理事長は、無償資金協力「リロングウェ市における変電所改修計画」を通じ整備されたオールドタウン変電所の引渡し式に出席しました。JICAは本事業で首都リロングウェ市内にある2カ所の変電所の改修及び拡張を支援しています。オールドタウン変電所は市中心部への電力供給を担う重要な変電所ですが、変圧器及び関連機器の老朽化によるトラブル及びメンテナンスに伴う停電が頻発していました。また、人口増加に伴い電力需要も増大しており、変電所の拡張が求められていました。引渡し式にはエネルギー大臣の名代としてサミュエル・カワレ農業大臣が出席し、日本の支援への謝辞が述べられ、電力供給状況の改善に対する期待が示されました。

オールドタウン変電所引渡式の様子

その他、技術協力プロジェクト「市場志向型小規模園芸農業推進プロジェクト」、無償資金協力「カムズ国際空港ターミナルビル拡張計画」、JICA海外協力隊の活動地視察を行い、長年に渡る協力の成果を確認するとともに、JICA事業関係者やマラウイ政府高官と今後の重要な取組みについて意見交換を行いました。


市場志向型小規模園芸農業推進プロジェクト

カムズ国際空港ターミナルビル拡張計画

JICA海外協力隊の活動視察

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