JICA緒方貞子平和開発研究所ナレッジフォーラム「日本は途上国の質の高いインフラ投資にどのように貢献できるのか-ODAによる都市交通支援の事例から-」

掲載日:2023.07.31

セミナー |

JICA緒方貞子平和開発研究所ナレッジフォーラム「日本は途上国の質の高いインフラ投資にどのように貢献できるのか-ODAによる都市交通支援の事例から-」

概要

インフラは、人々の暮らしや経済活動の基盤として必要不可欠であり、日本は、長年にわたって開発途上国におけるインフラ開発に力を入れてきました。

途上国のインフラ投資は、そのための資金の確保だけでなく、質の向上が課題です。近年、日本は「質の高いインフラ投資」の重要性を国際社会に向けて発信しており、2019年のG20大阪サミットでは「質の高いインフラ投資に関するG20原則」が承認されました。同原則では、インフラによる正のインパクトの最大化、ライフサイクルコストを考慮した経済性、環境配慮や強靭性、包摂性、インフラ・ガバナンス(透明性や債務持続性の確保など)の重要性をうたっています。

今回のナレッジフォーラムでは、この「質の高いインフラ投資」への貢献を積極的に進めている代表的な分野として、地下鉄などの都市交通インフラ整備を取り上げます。この分野では、日本国内での長年にわたる整備・運行の知見・経験を生かしながら、日本が東南アジアや南アジアを中心に多くの支援を行ってきています。それらの協力成果や途上国関係者との協働の現場を紹介し、公共交通指向型開発(Transit-Oriented Development: TOD)の取り組みや、まだ世界的にも研究実績が少ない都市交通インフラのインパクト評価による厳密な効果検証の試みについても報告します。また、新興国を含む他の開発パートナーによる同分野での活動とも比較しつつ、途上国の都市交通分野における日本の貢献とその課題について、さまざまな角度から議論を行います。

本ナレッジフォーラムは、途上国の債務問題を取り上げた、2023年2月に開催されたナレッジフォーラム「複合リスク下における途上国の債務問題を考える」 の続編としても位置付けられます。途上国が債務危機に陥らないためには、借り入れた資金が適切な事業に投資され、十分な成果をあげることが肝要であり、今回のフォーラムでさらに議論を深めていきます。

プログラム

16:00~16:05 開会あいさつ
宮原千絵 JICA緒方研究所 副所長

16:05~16:10 趣旨説明
原田徹也 JICA緒方研究所 上席研究員

16:10~16:55 パネリストによる発表
■都市交通分野の支援の内容とその意義(インドおよびバングラデシュのケースを中心に):伊藤晃之 JICA南アジア部 部長
■公共交通指向型開発の実際と途上国での取り組み:久保彩子 JICA社会基盤部 主任調査役
■都市交通支援のインパクト評価:山田英嗣 JICAバングラデシュ事務所 次長/JICA緒方研究所 主任研究員

16:55~17:45 パネルディスカッション・質疑応答
(冒頭、早稲田大学北野尚宏教授より、中国による都市交通支援の現状について紹介)

参加申し込み

以下のリンクからお申し込みください。
※お申込みは2023年9月20日12:00(正午)で締め切らせていただきます。
※手話通訳もしくは文字通訳を希望される場合は、9月1日までに以下メールアドレスまでご連絡ください。

お問い合わせ

JICA緒方貞子平和開発研究所 担当者:梶野
Eメール:dritrp@jica.go.jp

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