気候変動対応に向けた熱帯林管理技術のキャパシティ向上コース

愛媛大学農学部で森林管理技術の研修を実施中!

現在、途上国において森林の破壊や劣化による二酸化炭素の排出を削減することは温暖化対策における重要課題となっています。JICA四国では各国の環境や森林業の研究機関や省庁の技術者を対象に、森林の炭素計測技術、森林修復・再生に関する知識を習得する研修を愛媛大学農学部の協力のもと、実施しています。2009年から2年間受け入れているケニアの研修員2名と、2010年から2年間受け入れているラオスの研修員を紹介します。

研修員さんにインタビュー!
(ラオス人民民主共和国:チャンタコマネ・サヴァンさん)

今回はラオス人民民主共和国出身のチャンタコマネ・サヴァンさんを紹介します。

ラオスはどのようなところですか?
ラオス人民民主共和国は東南アジアに位置し、自然資源と生物の多様性豊かな小さくも美しい内陸国です。国土の80から90パーセントが山地・丘陵であり、就労人口の75パーセントが農林水産業に従事しています。
また、町全体が世界遺産であるルアンパバンやカンボジアのアンコールワットの原型と言われる寺院遺跡群のワット・プーには外国からの観光客がたくさん訪れます。
自己紹介をお願いします!
【写真】

研修室にて

首都ビエンチャン生まれです。1986年から農林省林野局で国立保護区管理計画課の代表として働いています。森林保護プログラムや国家プロジェクトの責任者を務め、2005年には森林資源保護部門の次長に就任しました。
スポーツではフットボールが好きです。というのもかつてはラオスのナショナルフットボールチームでセンターバックのポジションの選手をしていました!今はジョギングをしたり読書をしたりするのが好きですね。
日本ではどのようなことを勉強したいですか?
ラオスでは人口増加による過度の森林資源への依存や不法伐採などによって、森林現象と劣化が続いており、その対策が急務とされています。森林の再生に大きく関与する森林炭素の測量について、より深く学ぶために来日しました。
週末はどう過ごされていますか?
もちろん研修の課題に取り組み、自分の研究に関する情報をインターネットなどを通じて探しています。
時間に余裕があれば、掃除や部屋の模様替えをしたり、料理を作ったり、買い物をして楽しんでいます。
愛媛の好きなところは?
愛媛に関しては小さくも美しいという印象を持っています。大学のある松山市はとても良い環境で多くの緑に囲まれ、私の母国ラオスのようです。人々はとても親切で親しみやすく、もてなしてくれます。
愛媛に来て驚いたことは何ですか?
とても物価が高いように感じます。私のこれまでの経験を踏まえても、シンガポールに次いで二番目に物価が高い印象です。またラオスでは季節は雨季と乾季の2種類であるのに対し、日本は四季があります。
慣れない気候の変化に順応するのが大変でした。
日本の食べ物についてはどうですか?
日本はバラエティ豊かな食べ物が揃っていると思います。また日本人の多くの方は生の食べものを好みますが、実は私は苦手です。そのため週末には自身でラオス料理を学んで挑戦しています。最近ではだいぶ上達してメニューも増えたのですが、まあ、あくまで自分用といった感じですね。
日本滞在中に挑戦したいことなどはありますか?
日本の有名なところを訪ねてみたいです。歴史ある広島や国内の世界遺産の地を訪れ、多くの知識を得て、経験を積めたらと思います。

愛媛大学での2年間で、森林に関する様々な知識・技術を学んで母国ラオスの森林保護の分野で活躍していただきたいですね。
愛媛大学農学部で学ぶ長期研修員3名の紹介は以上で終わります。研修員は愛媛県で実施される国際交流イベントなどに参加しています。皆さま、どんどん声を掛けてください。