“中南米地域”への想い―途上国の人々が夢を諦めなければならない現実を変えたい

自分の直感や、好き・
楽しいという気持ちを軸に、
さまざまなテーマに
チャレンジしていきたい。

北野航KITANO Ko

総務部 総務課
2022年入構/教養学部卒

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Q. 何故、JICA?

子どもの頃からサッカー好きで、中南米出身のサッカー選手の生い立ち等を調べるうちに、スラム出身であるとか、逆境の中から身を起こしてきた選手が多いことに気づきました。そのため、私の場合はサッカーが、格差や社会問題等に関心を持つようになったきっかけです。大学時代にスペイン語を学び、メキシコへの留学も経験しましたが、以来、すっかり中南米文化の大ファンになってしまい、現在に至るまで変わりません。留学中の主要な研究テーマは、災害、貧困、暴力等から逃れ、メキシコを経由してアメリカを目指す中南米移民・難民でした。実際に国境地帯にフィールドワークに出かけこともあります。そうした活動を通じて切実に感じたもの―途上国の人々が母国を捨てて夢を諦めなければならない現実を、どうにかして変えたいという思いが、JICAを志望する直接的な動機でした。

また、留学後にJICA横浜でのインターンシップにも参加しました。ここで出会った職員の方たちがとても魅力的だったことも、JICAで働くことに決めた大きな理由だったと思います。一見落ち着いた中にも途上国対する熱い情熱を持っている方が多く、こういう方たちと一緒に働きたいと強く感じたのです。

Q. JICAで実現したいこと

中南米部に所属していた頃、円借款事業で上水道施設を整備するという事業のためにホンジュラスに出張したことがありました。その際、相手機関のトップの「これまで素晴らしい協力を行ってきたJICAにこそ、この案件を任せたい」という言葉に、大変感激したことを覚えています。JICAの仕事の最大の魅力は、相手国政府や人々との信頼関係をもとに事業が営まれていることだと思います。海外OJT(研修)で訪れたペルーやコロンビアでも、「JICAは本当にいい仕事をしている」と伝えてくれる市民の方たちが多く、JICAの活動が草の根レベルでも浸透し、信頼を勝ち得ていることを実感しました。

現在は総務部に所属し、JICA自身のカーボン・ニュートラル化の実現、国会対応等を担当しています。これまで携わってきた全ての業務が大変面白く、これらの業務に打ち込む中で、入構当初に持っていた移民・難民問題といった関心にとらわれる必要はないと考えるようになりました。今は、自分の直感や、好き・楽しいという気持ちを軸に、さまざまなことにチャレンジしていきたいと考えています。やはり、私の将来的な目標、夢は、自分が担当する案件によって、途上国の人々が夢を諦めなければならない現実を変えていくこと。そして、自分がJICAで関わった途上国の人びとの中から、国のサッカー代表になる才能が誕生することがあれば、こんなに嬉しいことはありません。