“防災”のナレッジを対外的にも発信していける人材を目指して

“なぜ?”を繰り返しながら、
“真の課題”を
発見していく。

小島彩織KOJIMA Saori

インフラ技術業務部 有償技術審査室兼計画課
2022年入構/都市人間環境学修了

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Q. 何故、JICA?

中学生の頃に、UNDP(国連開発計画)の親善大使をされている方の話を聞き、その時に途上国の生活の実態を知って衝撃を受けたことが、国際協力に関心を持ったきっかけです。以来、高校、大学で様々なことを学ぶなかで、途上国のインフラを向上させていきたいと考えるようになり、土木工学、とりわけ防災分野の勉強をしようと決意するにいたりました。やはり、途上国の人々が将来の選択肢を狭めることがないよう、自身の夢を実現していくことができる環境をつくっていきたいという想いが、国際協力を仕事にしたいと考えるようになった根幹にあります。

現場に想いを馳せながら事業を進めていくことが、JICAの仕事の醍醐味だと思っています。そうした中で、現場の課題を勘違いしてはいけない、ずっと机上で仕事をしていると“真の課題”は見えてこないということを、つくづく感じています。上司からも、“なぜ?”を突き詰めて考えるということを良く言われますが、現場を想像し、現場に赴き、対話をしながら、自分の中で“なぜ?”を繰り返し、“真の課題”を発見していくことが、本当に求められる協力を実現していくためには大切だと考えています。

Q. JICAで実現したいこと

技術的なバックグラウンドが一定程度あったとしても、事業を形成し、推進していくうえでは、それだけでは足りません。相手国のさまざまな事情も理解したうえでの、確かな交渉力を身に付けていくことが、やはりJICAの人材として重要になるでしょう。技術×交渉力を備えた人材こそが、短期的なところでは自分のテーマでしょうか。そのうえで、日本の防災に関するナレッジを自分自身の中にしっかりと落とし込み、それを昇華したうえで、アジェンダを世界に向けて発信していけるような人材を目指していきたい。それが中長期的な目標ですね。

理系の人材という観点では、技術的な知識自体もさることながら、仮説を立て、それを検証していくことを繰り返す中で結論を出すという、研究の中で培った思考のプロセス、考え方の枠組みが、仕事を進めていく中でとても活きているということを常々感じています。特に複雑な社会課題を扱うJICAの仕事においては、このような構造的思考の枠組みが役立つ局面は多いのではないでしょうか。