私はこのグローカルプログラムで、2024年10月7日~12月20日までの75日間、群馬県甘楽町にある自然塾寺子屋さんへお世話になりました。
群馬県は私の出身地なのですが、大学進学より上京をしていたため海外へ飛び立つ前に自分の生まれ育った県のことをもっと知っておきたいという思いがありました。また、派遣職種が農業分野ということもあり甘楽町は農業にも力を入れており、協力隊OVの方が多く新規就農されているためこの実習地への参加を決めました。
実習は最初の2週間を「個別研修」として受け入れ農家さんのもとで研修をする期間、後半は「課題別研修」として個別研修で見つけた課題や活動目標の達成に向け、受け入れ農家を中心にさらに深めるような活動を行う期間が設けられていました。
個別研修では、いちご農家さんのもとで栽培管理やハウスの張り替えなど様々な作業をお手伝いさせていただきました。また、畑の一角をお借りして野菜の栽培も行わせていただきました。課題別研修の期間は、いちご農家さんを基点として、任国の要請内容などをもとに色々な農家さんを紹介いただきお手伝いへ伺ったり、地域行事やボランティアに参加したり地域の方との交流をすることを意識しながら活動を行いました。
知らない土地、そして初めて出会う人々と活動する中で関係性を築くためには、何も用事がなくても足繁く通うことや、少しでも役に立とうと自ら行動することの重要性を強く感じました。日々同じ農家さんのもとを訪れながら、「自分はここで何ができるのか」と自問自答することも多々ありました。しかし、そうした日々の積み重ねが信頼関係を生み出し、依頼を受けたりした際の達成感は、大きな喜びとなりました。この経験は、任国で活動する際も忘れずに活かしていきたいと思います。また、地域の問題に直面した際、自分は「よそ者」であるという立場を認識しつつも、その土地に来た以上、他人事としてではなく自分事として捉え、地域に寄り添う姿勢を持つことが重要であると学びました。
活動中行き詰まる場面もありましたが、そんな時は興味のあることを調べて実際に試してみることで、新たな出会いや発見があり、物事が繋がっていく面白さを実感しました。また、地域の方や同期の仲間に相談をしたり会話をする中で、悩みも吹き飛んで前向きになれている自分もいました。悩んだときにはまず行動する。そして人を頼る。シンプルではありますが、人間関係を構築していく上でとても大切なことを改めて気づくことができ、本当に価値のある期間だったと思います。
このグローカルプログラムを通じて得た多くの学び、そして出会えた方々は、私にとって貴重な財産となりました。関わってくださった甘楽富岡の皆さん、本当にありがとうございました。