任地の食生活に彩りを!隊員めし

今月の料理

モンゴルの伝統料理をアレンジ

コロッケ風ホーショール

From Mongolia 任地の食生活に彩りを!隊員めし
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コロッケ風ホーショールの材料(4個分)

小麦粉
1カップ
塩・こしょう
少々
お湯
1/2カップ
ジャガイモ
2個
バター
10ℊ
豚ひき肉
100ℊ
タマネギ
1/2個
適量

コロッケ風ホーショールのレシピ

  1. 皮となる生地を作る。ボウルに小麦粉を入れて、少しずつお湯を足しながらこねる。練った紙粘土くらいのしっかりした弾力が出て、指やボウルにくっつかないようになったら、ラップに包んで30分休ませる。
  2. 生地を休ませている間にあんを作る。ジャガイモの皮をむいて8等分くらいに切り、熱湯でゆでる。箸で刺すとすっと刺さるくらいにやわらかくなったら、湯を切ってボウルなどに移し、すりこぎ棒やフォークなどでつぶす。そこへバターと塩・こしょうを混ぜる。
  3. 豚ひき肉、みじん切りにしたタマネギをフライパンで炒める。肉の色が白く変わり火が通ったら火を止め、粗熱を冷ましてからジャガイモと合わせて混ぜる。
  4. 皮を作る。生地をラップから取り出して、4等分に分け、それぞれ丸めておく。まな板などに打ち粉(小麦粉・分量外)をして生地を置き、手のひらで中心から外側へ円形に広げていく。大きさは手のひらくらいで、中心が薄いと破れやすくなるので外側を薄くする感じで。
  5. 皮の上にスプーン2 ~ 3杯くらいのあんを置き、皮を折り重ねる。皮を少し引っ張りながらあんの上にかぶせるようにするのがコツ。重ね合わせた縁にフォークを押し当てて閉じる。
  6. 浸るくらいの深さの油を170~180℃に熱して揚げる。途中で上下をひっくり返し、両面がキツネ色になったら油を切って出来上がり!
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同僚の知り合いの遊牧民のゲルでもてなしを受ける北野さん。モンゴルといえばやはり羊肉料理が主役で手前の一品は「ホルホグ」という伝統料理
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「ホーショール」はモンゴルでは主食として食べられ、食堂や売店でも必ず見かけるポピュラーなもの。見渡す限りの平原の中にぽつんと立つゲルもホーショールの売店

料理について

ホーショールはモンゴルの伝統的な家庭料理で、普通は羊肉とタマネギなどを包んで揚げる、大きめの揚げギョウザのような食べ物です。実は私は羊肉が苦手で、それを日本への留学経験がある知人に話したら紹介してくれた料理です。小麦粉は薄力粉がよいのですが、こちらでは手に入らないので、売っている小麦粉の中でグルテンの量がなるべく少ないものを使っています。ひき肉もないので、豚肉を包丁でたたいてミンチにしています。最後の工程では、油が高価なので私は1cm以下の深さでふたをして蒸し揚げにするのですが、それでもおいしくできます。ソースなどお好みの調味料で食べてください。

北野久子さん
北野久子さん

モンゴル/視聴覚教育/2022年度4次隊・東京都出身

川崎市で小学校教員を約25年務めた後、大学で教員としてデジタル教材やコンテンツ作りについて教えた。中学生時代に奉仕活動に関わったことをきっかけに、ボランティアや国際協力への興味を抱いた。映像作品の制作や長く携わってきたICT教育のスキルを生かして視聴覚教育隊員としてモンゴルの教育総合庁に赴任し、教員への研修などの活動を行っている。


レシピ・写真提供=北野久子さん Text・再現料理・Photo(再現料理)=阿部純一(本誌)