水田悠介さん
水田悠介さん

PCインストラクター/2023年度2次隊・島根県出身

暮らしている市、町、村

任地のサフィは陶器の生産地として有名で、工房や陶器専門の市場などがあります。知り合いの陶器職人に誘われて、毎週土曜日は工房に通って陶器作りをしています。まだまだ練習中ですが、以前よりだいぶん上達しました。海岸の近くの崖の上に蛇の頭のモニュメントがあり、そこから大西洋とサフィの町が一望できてとても美しいです。

派遣国生活
陶器工房の職人たちとだんらんする水田さん
派遣国生活
陶器専門の市場には色彩豊かな伝統柄の陶器が並ぶ
派遣国生活
自作のスライドを使って授業を行う水田さん

活動の様子

任地にある3カ所の職業訓練センターで、ワードやパワーポイントなどの操作方法を中心に、パソコンの仕組みなどハードウェアについても教えています。生徒の大半は18~24歳ですが、センターによっては大学生や大卒者といった高学歴の生徒が多いところや、中学や高校に行けなかった女性が学びに来ているところなど、違いがあります。授業では、図や写真などを盛り込んだわかりやすい自作スライドを使って説明しています。スライドは、フランス語版とアラビア語版で同じ内容のものを両方作成しています。最終試験はフランス語で受けるのですが、生徒が理解しやすいのはアラビア語だからです。生徒から「わかりやすかった」と感謝の言葉をもらうと、頑張ったかいがあったと嬉しくなります。パソコンの仕組みについては実際に分解して組み立てることを体験してもらいます。簡単な修理ができる技術を身につけることで、就職にもプラスに働くと思うからです。

食べ物

港町のサフィではタジン鍋で煮込んだタコのタジンが食べられます。モロッコ近海はタコの漁獲量が多いのですが、食べる地域はサフィくらいだそうです。他地域の隊員が来たら必ずといっていいほどタコのタジンを食べますが、おいしいと好評です。夏の旬の時季になるとイワシの塩焼きの店が道端にずらっと並びます。1皿4匹で150円くらいで買えます。海の幸が豊富なこともサフィの魅力です。

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タコのタジンはトマトで煮込んであり、パンがついて600円くらい
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イワシ漁の中心漁港であるサフィでは夏季にイワシの屋台が並ぶ

住まい

5階建てのアパートの3階に住んでいて、間取りは2LDKです。冷蔵庫や洗濯機などひととおりの設備があり、快適に暮らせています。ただ、夏の気温は40℃近くまで上がり、冬は10℃まで下がるほか、一日の寒暖差も大きいため、慣れるまではきつかったです。停電はほとんどないのですが、断水はたまにあり、10日間連続で断水したこともありました。対策としていつも40ℓほどの水を確保しています。

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アパートの屋上からはサフィの町が一望できる
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自作の陶器や購入した陶器で飾ったスペース

写真提供=水田悠介さん Text=内井理美