現地の拳士に少林寺拳法を指導

古野公大さん
古野公大さん

東ティモール/空手道/2023年度7次隊・福岡県出身

※古野さんの派遣決定後、少林寺拳法が職種に追加

古野さんの声

週3回、8歳の子どもから50歳すぎのカウンターパートまで幅広い人々に指導しています。練習や会議が時間どおりに始まらなかったり、後進の育成がなかなかうまくいっていなかったりなど課題もありますが、楽しそうに稽古に取り組む人たちの中で充実した活動をしています。私が帰国した後のため、連盟の組織運営の改善や、少林寺拳法世界連合との連携に注力しています。

得意分野を生かせるかも?こんな要請・活動がありました

配属先:東ティモール少林寺拳法連盟
要請概要:首都ディリで少林寺拳法を教える要請。拳士たちとの稽古を通して未来を背負う若者の健全な成長を促し、東ティモールの将来の発展に貢献する。主な活動は、現地指導者と協働での指導、練習内容への助言、指導者の育成、(可能であれば)競技会開催や関連業務へのサポートや助言。
現地ではインドネシアによる占領時代から少林寺拳法を練習する人が多く、連盟の設立は独立時の2002年。日々の練習で拳士の能力を伸ばし、自己管理能力・リーダーシップを育みながら、国際大会でも引き続き良い成績を残せるよう、隊員による支援が求められた。

青少年施設でヨガや図工のクラスを実施

松原亜沙子(旧姓 田岡)さん
松原亜沙子(旧姓 田岡)さん

モロッコ/青少年活動/2011年度2次隊・千葉県出身

松原さんの声

私は青年の家で、学校などでの情操教育の機会が乏しい子どものためのアートクラスや、中学生以上向けの日本語クラスを実施しました。さらに、イスラム圏では成人女性が屋外で運動する機会が少ないため、室内でできるヨガ・ストレッチの教室も開催しました。運動ができないことや食生活などの影響でふくよかな方が多かったのですが、ある人は5kgの減量に成功。私にとっても、おばさまたちとの楽しい交流の時間でした。

得意分野を生かせるかも?こんな要請・活動がありました

配属先:青年・スポーツ省エルラシディア支局
要請概要:同支局はエルラシディア県内にある15の青年の家を管理運営している。青年の家では図書室やスポーツ施設などが設置されており、地域の青少年に対してさまざまなアクティビティやイベントを提供している。地域の青年の家・女性の家3カ所を活動拠点にして、女性や子どもに向けたヨガやストレッチ、エアロビクス、ダンスなどのスポーツ指導、日本紹介イベントや初級者向け日本語教室の開催、初心者向けパソコン教室でのワープロ・表計算ソフトの使い方の指導といった活動を行うことが求められた。

他にもこんな要請が!(2023年秋募集)

コスプレ文化を伝える活動

職種:服飾
配属先:ブラジル日本文化福祉協会
1955年に発足したブラジル国内最大の日系団体の一つ。これまでに、運営するブラジル日本移民史料館や図書館において学芸員・司書などの職種で5人の隊員を受け入れている。

要請概要:
現地で漫画やアニメ、コスプレなど日本のポップカルチャーの人気が高まっていることを受け、コスプレの衣装作りを体系的に指導できる服飾隊員を派遣。配属先でのコスプレ講座や、配属先の祭りなどでのワークショップ実施、撮影ブースも設置してのコスプレの紹介、ブラジル全土の日系団体での巡回ワークショップの実施などの活動を行う。日系社会の活性化や日系団体への若者層の取り込み、日本語学校の学習者増加を目指して要請が挙げられた。

Text=飯渕一樹(本誌) 写真提供=JICA東ティモール事務所、古野公大さん、松原亜沙子さん