鈴木七桜さん
鈴木七桜さん

栄養士/2023年度3次隊・
宮城県出身

派遣国生活
栄養指導を行う鈴木さん。「目の見えないおばあちゃんが半年ぶりに受診に来て『あなたのこと覚えてるわよ。スペイン語しゃべれなかったのに、今は上手になってホンジュラスの人かと思ったわ』と言ってくれてとても嬉しかったです」

活動の様子

任地サン・アントニオ・デ・オリエンテ市は首都テグシガルパからバスで1時間ほど。配属先は14カ所の保健所を管轄する事務所で、私は生活習慣病の患者や健診に来る妊婦、乳幼児の母親に対して栄養指導を行っています。ホンジュラスでは多くの市民が利用する保健所に栄養士がいないため、私の帰国後も医師や看護師が栄養指導に利用できる教材を作っていて、それを現場に導入することが残る任期での大きな目標です。

暮らしている市、町、村

配属先がある町は森林に囲まれていて、限られたエリアに学校や保健所などの公共機関が集まっています。配属先の近くにカフェがあり、時間が空いた時、そこでコーヒーとスイーツを楽しむのが気に入っています。森を抜けた国道沿いにサモラノ大学という農業大学があり、職場の上司の夫が教壇に立っている関係で見学させてもらいましたが、とても広く、畑や美しい教会があって、素晴らしい環境でした。

派遣国生活
町にあるカフェでのコーヒータイムがお気に入り。仲間の栄養士隊員(左)と行った時の一枚
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サモラノ大学の教会。全寮制で各国からの留学生を受け入れるため、どの宗教にも対応できるようシンプルな造りになっている

食べ物

ホームステイ先のおばあちゃんが作ってくれる「タマリート」という、トウモロコシ粉を練って葉で包み蒸した料理がほんのり甘くて、すごくおいしいです。こちらでは野菜や果物、肉類は昼食で食べることが多いです。私は昼食は自炊していて、やはり食べたくなって和食を作ることが多いですね。住まいの近くに大きなスーパーがあるのですが、少々値段が高めなので、トラックで販売している野菜などを買うことが多いです。

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ホームパーティーの時に鈴木さんが作った花柄のフルーツサンドは、皆に好評だった
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トラックの野菜販売はスーパーより安くてよく利用している
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タマリートを主食に、煮豆やチーズ、卵、アボカドなどを添えるのが朝食の定番

住まい

国道沿いにある配属先の上司の家にホームステイしていて、私は1階の1部屋を借りています。部屋にはバス・トイレもついていて快適です。ただ、夏は暑くなって日中30℃を超えることも珍しくなく、空調が扇風機だけなのはきついですね。大きな庭もあって、そこにあるハンモックで本を読んだりする時間が好きです。週末に大家さんの家族や親戚とパーティーをすることが多く、私も手作りスイーツを振る舞ったりしています。

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鈴木さんが借りている部屋
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大家さん一家との一枚。「皆、明るくて楽しい方たちで、上司夫婦、そのお母さん、長男夫婦を含めて仲良くしてもらっています」
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広い庭では時々、皆でバーベキューを楽しんでいる

写真提供=鈴木七桜さん Text=阿部純一(本誌)