セネガルJICA海外協力隊派遣45周年記念式典を開催
駐日セネガル大使と協力隊が絆を深め合う


JICA Volunteers’ Reports
セネガルOVや駐日セネガル大使館関係者及びJICAからの出席者など、多くの人々が派遣45周年記念式典に出席した

   2025年11月5日(水)、「セネガルJICA海外協力隊派遣45周年記念式典」が、駐日セネガル共和国大使館とJICAの共催で、JICA市ヶ谷(東京都千代田区)の国際会議場にて執り行われた。セネガルへの協力隊派遣は1980年に開始され、25年11月末時点で累計1,237人の隊員が活動してきた。

   式典の冒頭で挨拶に立ったジャン・アントワーヌ・デュフ駐日特命全権大使は、「45年前、セネガルの過酷な大地に降り立ち、汗と、おそらく涙も流した協力隊員たちがいました。その後も、日本とセネガルの懸け橋をつくるという大義のために隊員たちの大いなる努力がつながり、今年、45年目を迎えられたことは大変喜ばしい」と祝いの言葉を述べ、さらに「協力隊員たちがセネガルの住民たちと結びついた活動をしていることこそ評価すべき。セネガルの発展と、変化を続ける日本のために、協力隊派遣を続けてほしい」と結んだ。

   式典では、会場にいる3人のセネガルOVと、オンラインでつないだ現役隊員によるパネルディスカッションが行われた。

JICA Volunteers’ Reports
パネルディスカッションで登壇したセネガルOVら。右から斉藤さん、田賀さん、市野さん、司会を務めたファイ・シング英語博士

   OVの斉藤小郁(旧姓 堀)さん(獣医師/1982年度3次隊)、田賀朋子さん(コミュニティ開発/2014年度2次隊)、市野 清さん(障害児・者支援/2018年度3次隊)は、それぞれの活動紹介や、帰国後の進路などについて語った。オンラインで参加した現役隊員の奥濱恵理苗さん(獣医・衛生/2024年度1次隊)が、現在のセネガルの様子として、都市間の大型定期バスやセネガル初の鉄道、首都ダカールの電動バスによる輸送システムなどのインフラ整備の状況を紹介すると、会場にいた多くのOVたちが、その発展ぶりに驚きの声を上げた。

   式典に続いて懇親会が行われ、出席したセネガルOVや関係者らが、在日セネガル人女性たちの手によるチェブジェン(魚の煮込みと煮汁で炊いたご飯)などの料理を味わい、セネガル出身の歌手、ラティール・シーさんの歌と演奏を楽しんだ。

JICA Volunteers’ Reports
ラティールさん(一番右)とバンドによる演奏で会場は盛り上がった

   登壇者の一人である斉藤さんは、帰国後は臨床獣医師として40年ほど勤務し、現在は動物専門学校の教壇に立つ傍ら、日本語教師としても活躍している。45年間の歴史を振り返り、「多くの後輩隊員が、それぞれの専門性を生かしながらセネガルの人と共に学び、支え合ってきた歴史は、交流と信頼の証しであり、未来に続いていくことを心から願います。セネガルの鉱物や水産物、農産物などの資源を有効に活用し、農村地域の人々も豊かに暮らし、子どもたち全員が教育を受けられる国になってほしいと思います」と語った。

Text・Photo=阿部純一(本誌)