佐々木謙一さん

SV/ウズベキスタン/経営管理/2022年度1次隊・埼玉県出身

大都市タシケントでも
協力隊員の暮らしは工夫が肝心

   私が活動したウズベキスタンの首都タシケントは中央アジア最大級の都市。真新しいビルの立ち並ぶ大通りもあり、赴任した時は開発途上国というイメージとのギャップに驚かされました。とはいえ実際に住むと、日本と大きく異なる環境に改めて驚かされることも少なくありませんでした。

   特に日々の暮らしに直結していたことから印象に残っているのは生活インフラの質で、例えば停電は日常茶飯事。特に夏の、気温が40℃に達する時期には、毎日のように停電が起こります。配属先で電気がなければ業務に支障を来しますし、第一、暑くてとても働けません。同僚たちと「ああ…停電だね…」と言葉を交わしながら、何をするでもなく待つばかり。赴任当初、現地の人々のルーズな気質にいら立ったこともありましたが、このように“環境のせいで何もできない”という状況を体験すると、彼らの行動も少し納得できる気がしました。

   冬場の生活も大変で、例年は冬の間に-20℃まで気温の下がる日が1、2日ほどあるのですが、赴任して初めての冬は異例の大寒波が襲来して、-20℃が毎日続くことに!そんな折に、住んでいた集合住宅のセントラルヒーティングが故障したまま直らないトラブルが起きました。たまりかねた私の対応策は、1部屋だけを集中的に温めること。お湯を入れた大サイズのペットボトルをいくつも寝室に置いて空気を温め、その空間だけで生活していました。結局は冬が明けるまで暖房が直らず、大都市ながら、随分とインフラや自然環境に翻弄される日々だったと感じます。


あの日の、地球の、あの場所で。

Illustration=牧野良幸 Text=飯渕一樹(本誌)