丸山果鈴さん
丸山果鈴さん

コミュニティ開発/
2024年度3次隊・北海道出身

暮らしている市、町、村

首都アンタナナリボから車で約2時間、人口2万人ほどの農村地帯のタラタヴルヌンジ市が任地です。市民の7割が農業に従事し、稲作が盛んな地域です。棚田と遠くに見える山を背景に、レンガ造りの伝統的な家々が立ち並ぶ美しい町で、この牧歌的な風景を目当てに、週末には首都から観光客が訪れます。市内にスーパーマーケットはありませんが、農家の人が毎日町の広場で開く青空市は活気にあふれ、野菜や果物、肉や卵など種類豊富な食材が手に入ります。道路では車よりもゆったりと闊歩する牛車が多く、のどかな雰囲気が漂っています。

派遣国生活
赤土の土壁で造られた家々とその背景に広がる棚田は、マダガスカルの中央高地ならではの風景
派遣国生活
道行く乗り物は牛車が多く、人や荷物を乗せてゆっくり移動する
派遣国生活
毎週火曜日には大きな青空市が開かれ、野菜に加え、日用品や靴や服なども並ぶ

活動の様子

配属先はタラタヴルヌンジ市役所ですが、ほぼ毎日、市内にあるコミュニティ型の研修施設で市民活動の支援のため、陶芸を指導しています。ここはNGOが設立した、地域や自然と調和する持続可能な暮らしをコンセプトとした施設で、国内各地から若者が集まり宿泊して研修を受ける一方、地元市民も研修に参加することができます。研修は農業・料理・家具制作などの班に分かれ、最近陶芸班が発足し指導者を探していたところ、日本で陶芸経験のある私に白羽の矢が立ったとのことです。粘土作りや火入れなど、陶芸の基本から指導を始めると参加者は徐々に増え、腕前もみるみる上達。今では作品の販売も行うほか、ここを訪れる市民や観光客らへの陶芸ワークショップなども実施しています。

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丸山さんが活動するコミュニティ型施設の一角。右奥の赤い屋根の建物が、昨年10月に完成した陶芸アトリエ
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陶芸を指導する丸山さん。鍋やかまどなどの収入に直結する実用品だけでなく、牛の置物など、参加者たちが好きな物を作る時間も大切にしている

食べ物

稲作が盛んで米粉が安く手に入るため、朝食は自宅で作る米粉パンケーキが定番です。昼は活動先のコミュニティ内か市役所周辺で取りますが、市役所近くの食堂の、肉厚の牛タン煮込みと赤米のセットが安くておいしく、頻繁に注文するので店の人に覚えられたほどです。夕食は自炊で、市場で買った野菜や米を煮込んだ具だくさんスープで栄養バランスを取るようにしています。現地の主食は赤米で、3食米を食べる人も多い一方、かつてフランスの植民地だった影響で、フランスパンにポテトサラダなどを挟むサンドイッチも一般的です。

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落花生と米粉を蒸した巨大な伝統菓子「クバ」や、名物のソーセージを売る屋台が道沿いに並ぶ
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「ラヴィトゥトゥ」は、キャッサバの葉を細かくたたいて煮込んだマダガスカルの郷土料理

住まい

DIYショップを経営する大家さん宅の3階で暮らしています。赴任当初は毎晩停電していましたが、行政の改善を訴える抗議活動が起きてからは停電の回数が減りました。窓には現地では珍しく網戸がついていますが、どこかに隙間があるらしく虫がよく入ってきます。またダニも多く、私は刺されると腫れやすい体質のようで、ひどい時は数十カ所も赤く点々と腫れてしまい、かゆくて眠れない夜もあります。衣類やシーツを熱湯消毒したり、アイロンをかけたり、虫除けスプレーをこまめに噴霧するなど対策を徹底するようにしています。

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風通しの良いリビング。標高1,400mの任地は、夏は過ごしやすいが、冬に当たる5~10月の乾期は冷え込む日が多く暖房もないため、夜はダウンジャケットなど厚着をして早く寝る
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「シャワーは水圧が低く水流は弱いですが、お湯が出るのでありがたい」と丸山さん。洗濯機はなく衣類は手洗い

写真提供=丸山果鈴さん Text=新海美保