安部 咲(旧姓 服部)さん
立ち上げたのは
安部 咲(旧姓 服部)さん

モンゴル/小学校教育/2015年度1次隊・愛知県出身

現職教員特別参加制度を利用し、協力隊員としてモンゴル南部のドルノゴビ県で活動。2017年に帰国・復職した一方、モンゴルについて日本で伝えたい思いを抱き続け、25年にキャリアチェンジしたことを機に風さんぽの活動を始めた。

OB・OGショップファイル
主力商品である羊毛の靴下。隊員時代からの知人を介して現地工場から買いつけ、大人用・子ども用・赤ちゃん用の3サイズを販売している

モンゴルの魅力ある品物を通して
現地とつながるきっかけをつくりたい

   協力隊経験を通じてモンゴルの遊牧文化に魅せられた安部さんが2025年に立ち上げたショップ「風さんぽ」。遊牧民の暮らしに根差したウール製品と、民族衣装「デール」の端切れを生かしたアップサイクル雑貨を、ECサイトやイベント・マルシェへの出店などを通じて販売している。

   メイン商品は工場から直接仕入れているウール靴下とレッグウォーマー。冬にはマイナス30℃にもなるモンゴルで、現地の人々が日常的に愛用している国民的な商品だ。安部さん自身、その暖かさを身をもって感じた経験がある。「ウール製なので保湿・保温性に非常に優れていて、協力隊からの帰国時にも、ぜひ日本へ持ち帰って紹介したいと思っていました。汗で蒸れにくく、冬以外のアウトドア活動にも重宝します」と安部さん。環境負荷の大きいヤギを増やさず、ヒツジを多めに飼うという遊牧民の知恵にも共感し、ウール製品にこだわっている点も特徴だ。その他、民族衣装「デール」の端切れを使ったハンドメイド雑貨は、鮮やかなシルク生地を安部さん自らがミシンで縫い上げて作っている。

   風さんぽには「モンゴルに興味を持ち、できれば実際に行ってほしい」との思いが根差し、商品はその入り口という側面もある。各地のイベントで遊牧民の文化や魅力を語りながら販売するスタイルは、いわば自らが遊牧民さながらの自由さで移動する店といえるだろう。

OB・OGショップファイル
民族衣装「デール」の端切れから安部さんが作っている「本がちょうど入るファスナー付き巾着」。“本”をテーマとした活動にも注力しており、「くるみボタンのブックマーカー」など、本に関する商品を増やしている
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さまざまなイベントで企画に沿った商品を紹介。2025年は地元の愛知県内のみの活動だったが、26年は他県での出店も計画しているという
OB・OGショップファイル
遊牧民が飼育しているヒツジやヤギたち。「ヒツジは草を根絶やしにするまでは食べないので環境負荷が小さいといわれているため、風さんぽではウール製品を扱うことにこだわっています」

Text=油科真弓 写真提供=安部 咲さん